2012年11月21日水曜日

熊本市中央区・すいほう(酔虎)・ラーメン

すいほう(酔虎)・ラーメン = すいほう(酔虎) =

 「ラーメン」 530円

 価格の満足度:★★★★☆
 麺の満足度 :★★☆☆☆
 スープ満足度:★★★☆☆
 具の満足度 :★★★☆☆
 総合    :★★★☆☆

 熊本市街地の交通センターから熊本駅にかけて、かつて古町と称された城下町エリアは、地場の事業所や個人商店がありながら、普段はあまり訪れる人もなくいつもどこか寂しそうな風情が漂うのですが、古くからの町名が残され歴史を感じさせてくれる町並みの一角で、ご夫妻で息長く続けているのがこのお店です。

すいほう(酔虎)・外観 オーナー夫妻のお話では、長年、横紺屋町の熊本商工会議所の近くでお店を営んでいたとのことですが、十数年前から現在の地に移って営業を続けているとのこと。昔ながらのラーメン屋さんの雰囲気が色濃く残る懐かしい雰囲気のお店は、厨房がすぐ目の前のカウンター5席だけ。どんなお客さんとも親しく会話を楽しんでおられる、オーナーご夫妻のポリシーを感じさせてくれます。

すいほう(酔虎)・壁のメニュー札 メニューは豊富。暖簾は『味自慢 ラーメン』になっていますが、食堂と呼ぶ方がいいかもしれません。ラーメン各種の他、焼きソバ、チャーハン、中華丼に天津丼、熊本名物『太平燕』(タイピーエン)などが壁に貼られたメニュー札にズラリと。昼下がりの時間帯なので、基本メニューのラーメンを注文しました。

すいほう(酔虎)・壁のメニュー札続き 先客がお一人おられて、ご主人は私の眼前の大きな中華鍋で注文のチャーハンを「タッタッカタカタ、タッタッカタカタ・・」とリズミカルに炒めつつ、ヤマメとアマゴの違いは・・など、釣り談義をしているところでしたが、そのお話が一段落したところで、私がお店のことを尋ね始めると、今度は奥さんがお話に応じてくれました。

 そのお話の途中で登場した『ラーメン』、トッピングのゆで卵半分の上には、コショウが振りかけられる・・というより黄身がほとんど見えないほど盛られたかのように乗っていて、今にもスープにこぼれ落ち風味を損ねそうなので、慌ててそのまま卵半分を一気に口に放り込み目を白黒。ああ、しかしこぼれたコショウはやはりスープに溶け込み、味を変えてしまいました。

 コショウかけ卵の味がようやく消えたところで、いよいよラーメンを味わうことに。奥さんのお話は佳境に入って、この界隈の町並みや個人商店の消長、後継者不在の廃業続きなどに及ぶに至り、しばし手と口を休めてはお話をしながら食することになりました。

すいほう(酔虎)・店内 トッピングは卵の他に、小ぶりのチャーシュー2片と刻みキクラゲ、刻みネギ、少々のマー油と、熊本ラーメンの王道です。麺は熊本ラーメンとしてはやや細めのストレート系で少し黄色がかっています。ただ、茹で加減は少々柔らかめで、食感はやや物足りなさを感じ、麺は★2つ。

 スープは豚の頭を使っているそうで、柔らかさはある感じなのですが、惜しむらくは調味料的な味が後に尾を引くことでしょうか。また、もう少し味の深みが欲しい気がしたのですが、お話では、早い時間帯はスープ仕込み時間の関係でどうしても「あっさり」になるので、ラーメンにいつも同じ味を求めるのは無理、こってりした感じが好きなら、夜遅く食べるのがいいとの由。ともあれ、後の残りを感じつつもう少し深みが欲しいので、スープは★3つ。その一方で、お値段の530円はうれしい設定で★4つ。総合では★3つとしました。

「酔虎(すいほう)」近くの「ばんざい饅頭本舗」[2008年7月撮影] この界隈には古い商店や建物がまだ比較的残っているので、最近よく足を運んでいます。近所には『ばんざい饅頭』を売っている『萬歳堂本舗』という和菓子屋さんや『富重写真所』という熊本市で一番古い写真店があったりと、歩いて探訪するのがとてもワクワクするエリアです。ただ、『すいほう』の奥さんのお話では、古くからの地元個人商店はいずこも後継者がおらず、いずれ全て姿を消すはずという、とても寂しいお話でした。

「酔虎(すいほう)」近くの「富重写真所」[2008年7月撮影] そうなると、主を失った古くからの貴重な建物はどんどん取り壊され、マンションや駐車場に変わってゆくことになり(現にかなり進行しています)、非常に残念ですが、新幹線の開業で遅まきながら熊本市がその観光資源としての可能性に、やっと気づいたようなので、古い町並みがこれからも残ってゆくといいのですが。

所在地住所:熊本市中央区船場町下1丁目19
電話 番号:096-324-3412
営業 時間:11:00~15:00,17:00~23:00
店 休 日:日曜
サ イ ト:なし

【閉店】 熊本市中央区・初代麺喰亭どん竜・牛スジスープの特製ラーメン

2016/11/1追記
何度もこの界隈を通っても、お店があったはずのあたりに見当たりません。閉店したのでしょう。 初代麺喰亭どん竜・牛スジスープの特製ラーメン

 = 初代麺喰亭どん竜 =

 「牛スジスープの特製ラーメン」 600円

 価格の満足度:★★★★☆
 麺の満足度 :★★★★★
 スープ満足度:★★★★☆
 具の満足度 :★★★★☆
 総合    :★★★★☆

 スナックなどが並ぶ夜の繁華街の一角にあるお店で、以前は夜間だけ営業の『どん竜』というラーメン店だったのですが、天草市の『初代麺喰亭ラーメン』と協力して、熊本初と謳う牛スジがベースのスープを使ったラーメンをメインに据え、オーナーらしき方のお話では3ヶ月ほど前(2012年8月)から昼の営業も始めたとのこと。ただ、天草市の『初代麺喰亭ラーメン』は、お店のブログによると豚骨ラーメンなので、このお店独自の試みなのでしょう。

初代麺喰亭どん竜・暖簾 なお、100メートルほど南にも『めんくい亭』というラーメン店があり、そちらは豚骨系の全く違ったラーメン店なのですが、このお店の暖簾にも『麺喰亭』の文字が大書されていますので、間違えやすいかもしれません。二つのお店は無関係だと思います。

 店内はカウンター5席と4人テーブルが3卓ほど。お店の中央にはこの季節らしくおでん鍋が台上に鎮座しているのですが、メニューにおでんはありませんから、もしや牛スジ煮込み??なのでしょうか。しかし蓋がされているので中は確認できませんでした。

初代麺喰亭どん竜・ランチタイムメニュー テーブル上に置かれたランチタイムメニューに麺類は『牛スジスープの特製ラーメン』と夏季限定の『俺たちの冷やし中華』のみ。しかし夏季限定がそのまま載っているメニューが置かれているということは、ジャズピアニストの山下洋輔さんではないけれど冬でも冷やし中華OKなのでしょうか?他にトッピングが数種と、チャーハンかあぶりチャーシューご飯とのセットにするかをチョイスできます。ご飯とのセットは無料サービスで、ラーメンライス(もはや死語??)派にはうれしいところ。

初代麺喰亭どん竜・自慢のおすすめの一杯 他に、壁に掲げられたメニューには『自慢のおすすの一杯 牛スジ入りもやし炒めラー麺』という品があるのですが、夜の営業で出しているメニューかもしれません。またランチタイムの『牛スジスープの特製ラーメン』のお値段は、店内に置かれていたチラシやお店のブログでは680円になっているのですが、実際は600円なので、最近値下げしたのかもしれません。そのようなわけで注文は、自動的に『牛スジスープの特製ラーメン』。

 牛スジの煮込みは大好物なので、いつもの豚骨ラーメンと違った味わいに期待しながら待つこと5分ほど。いよいよ登場したその『牛スジスープの特製ラーメン』、トッピングには炒めモヤシがドッサリ山になり、頂上に刻みネギがさらに盛られています。それから半熟卵半分とやや大きめのチャーシューが一片に、マー油があしらわれているようです。

初代麺喰亭どん竜・店内 スープは醤油味。久しぶりの醤油系の味ながら、確かに牛スジの芳しい香りと味わいにコクもあっていい感じです。しかもサラリとした後味はアッサリ系と言ってよく、口に残る感じがありません。ただ、塩分と醤油のカラーが少し強いのかな、という気がします。見た目の醤油の色がよりそう感じさせるのかも。醤油味よりもう少し塩味に寄ったスープで味わってみたい気がして、★4つ。

 麺は中太麺のストレート系で、熊本ラーメンの標準的なものより微妙に太い気がしましたが、スープの色による錯覚かもしれません。厨房の方と待ち時間に少し話した中では、「うちの麺は硬めです」とのことで、硬め大好きの私にはうれしい麺。実際にしっかりとしたコシがあり、実にいい食感です。麺は★5つの満点。

 トッピングのモヤシ炒めは薄味で、水分もほどよく飛ばされており、スープや麺の味を邪魔することなく馴染んでいます。チャーシューは厚切りで、醤油ベースの味付けはスープとよく調和しつつ、肉も持ち味も活きていて、これもなかなかいい感じ。チャーシューがもう一切れ乗っていたら満点、というところの★4つ。

初代麺喰亭どん竜・外観 まだいろいろな試行錯誤の途中のようで、メニューや価格などが少しずつ変わってゆく可能性がありますが、新しい味わいの醤油系ラーメンとして、魚介系とはまた違った一つの世界を感じさせてくれるラーメンは、塩分がもう少し薄ければという点はありつつ、いい味だと思います。総合も★4つです。

所在地住所:熊本市中央区花畑町13-28 TM1ビル-A
電話 番号:090-7923-6866
営業 時間:11:30~14:00,17:30~翌 3:00
店 休 日:無休
サ イ ト:http://www.daishu-go.com/cat25

2012年11月16日金曜日

熊本市北区・王ちゃんラーメン・ラーメン

王ちゃんラーメン・ラーメン = 王ちゃんラーメン =

 「ラーメン」 550円

 価格の満足度:★★★★★
 麺の満足度 :★★★☆☆
 スープ満足度:★★★☆☆
 具の満足度 :★★★★☆
 総合    :★★★★☆

 熊本市街地の北部、県道303号線(旧3号線)沿いにあるテレビ熊本(TKU)への入口から、県道沿いに少し北へ進んだところに古くからあるお店です。屋号の『王ちゃんラーメン』を「わんちゃんラーメン」と読むのは、福岡ソフトバンクホークス会長・王貞治氏の現役時代の愛称を知る世代には、言うまでもないでしょう。その現役時代の所属球団のポスターがあちこちに飾られていますから、王選手のファンであったのかもしれません。

王ちゃんラーメン・外観 この県道沿いの1キロほど市街地寄りの場所には、熊本ラーメンの繁盛店として抜群の知名度を誇る『大黒ラーメン』がありますから、そちらに時々出かける折に前を通りかかるのがこのお店です。ひっそりとした佇まいながら長く続いているので、実は気になっていたのですが、ようやく市街地から歩いて帰る道すがら、立ち寄ることができました。

王ちゃんラーメン・メニュー ガラス戸を開けて店内に入ると、初冬の訪れを感じた朝の冷え込みが強かった日ゆえか、暖房のようなモワッと湿気のある暖かい空気が全身を包みます。7席だけのカウンター席の背後に石油ストーブが置かれていたので、もう火が入っているのかと思えばそうではなく、どうやら厨房の水蒸気と熱気が原因のようでした。そのカウンター上に掲げられているメニュー札の中に、『普通のラーメンのみ麺の量を選べます。 ラーメン 麺 1.5玉 550円』と書かれたものがありました。普通のラーメンは550円ですから、料金が変わらずに大盛にできるようです・・・と思いきや、『ラーメン550円』の札とは離れた一番右に『大盛りラーメン700円』の札が下がっています???

王ちゃんラーメン・麺増量のお知らせ ラーメンを注文した後「ラーメンは、麺を増やせるんですか?」と尋ねると、「普通のラーメンは、麺を1.5玉にできますよ。」「じゃあ、1.5玉でお願いします。」・・値段が違う『大盛ラーメン』700円は何玉になるのか尋ねずじまいでした。実際の『ラーメン』を見た感じでは恐らく、トッピングは普通盛りと同じで麺だけ増量され、大盛りは増えた麺の量に応じてトッピング量も増えるのかな・・とも思いますが、真相は不明。さらに『特製ラーメン』700円なる品があり、大盛りが別料金850円であるに至っては、その違いがまるでわかりません。いつか確認に再訪するとしましょう。

 で、ラーメン。麺は、熊本ラーメン標準の白っぽいストレート系中太麺で、最も典型的な感じです。茹で加減は注文時にオーダーできるのですが、デフォルトでどのような硬さになるか確かめるため、あえて好きな硬めでお願いしなかったのですが、程よい茹で具合でした。1.5玉のボリューム感がかなりあり、最後の方では柔らかくヘタッて来る感じが少し出始めましたが、これは標準的なところでしょう。★3つ。

 スープは白濁した豚骨系ですが、こってりではなくあっさりとしたタイプで、野菜のエキスのようなまろやかさと深みを感じられました。ただ、スープをすすった後に水を口に含むと、その味が水に移るように尾を引く感じで、もうちょっとスッキリしたら・・・と思いました。★3つ。

王ちゃんラーメン・店内 トッピングは前に書いたとおり、普通盛りの標準であろう薄切りチャーシュー3片に、焦がしニンニクと刻みキクラゲはたっぷり。さらに1/8サイズの海苔1枚とたっぷりの刻みネギ。卵はありません。チャーシューはとてもいい風味に仕上がっていて、スープとの相性が抜群です。焦がしニンニクの量が多いのも個人的にはうれしいところ。唯一、刻みネギのシャキシャキと生ネギ臭さは、ラーメンの食感の妨げになる感じがしましたが、★4つ。

 全体的には、この価格でこの盛りの麺に敬意を表しつつ、お客様を大切にする気持ちが伝わるオーナーのお人柄もあって、★4つとしました。

 帰り際、気になっていた屋号の由来を尋ねると意外な答えが。お店の所在地が『徳王』なので地名の一文字『王』を取り、覚えやすさから王貞治氏の愛称を使うことにしたのだそうです。お店が『わんちゃん』だからといってホークスのファンではなく、ジャイアンツファンとのこと。お店はこの地で40年続けられているそうで、ニコニコしながら本当に温厚な笑顔でのお話でした。
所在地住所:熊本市北区徳王1丁目7-45
電話 番号:096-354-1780
営業 時間:11:30~21:00
店 休 日:月曜
サ イ ト:なし

熊本市中央区・黄金ラーメン・熊本ラーメン

黄金ラーメン・熊本ラーメン = 黄金ラーメン =

 「熊本ラーメン」 680円

 価格の満足度:★★☆☆☆
 麺の満足度 :★★★★★
 スープ満足度:★★★★☆
 具の満足度 :★★☆☆☆
 総合    :★★☆☆☆

 熊本市中心部の繁華街『下通り』に、いつも宣伝用プラカードを持ったキャッチが立っていて、どんなお店か偵察で前を通ったことがあったのですが、『グランプリ餃子』というネーミングの餃子をウリにしていたので、北区麻生田にかつてあって一度訪問した『ラーメンくまもと応援隊』が屋号を変えて移転したようだったので、中心街のラーメン店では訪問を最後にしようと思っていたお店です。

黄金ラーメン・外観 お店は、下通りアーケード街中央部の信号機がある銀座通りとの交差点から西へ少し行ったあたり、『味千拉麺 銀座通り店』の少し手前の間口が狭いビルの一階にあります。平日のお昼時に店内に入ったのですが、カウンター10席くらいとボックス席が4つほどの奥行きあるお店ですが、先客はお二人だけでしたので、一人でボックス席に陣取りました。

黄金ラーメン・店内のポスター類> 壁には看板メニューの『黄金完熟とんこつ』をはじめ、黄金をイメージする色のさまざまなチラシが所狭しと貼られていて賑やかですが、あえて『熊本ラーメン』と名乗る一品を注文しました。スープは『標準味』と『こってり味』の好きな方を選べるようなので、標準味を選択。トッピング類もオプションでいろいろ追加できましたが、デフォルトのまま注文しました。

黄金ラーメン・メニューのグランプリ餃子 待つ間、壁に何枚も貼られたサイン入り色紙を見ていたところで、少し黄ばんでいるものの中に何枚か『熊本ラーメン応援隊さんへ』と書かれているものを発見。麻生田にあったお店も現在も、チェーン店ではなく単独店舗なので、麻生田にあったお店がこちらに移転したのはどうやら間違いないようです。

 お客さんが少ないこともあり3分ほどで運ばれてきた『熊本ラーメン』。「あれっ?」
 メニューの写真とはずいぶんイメージが違っています。立っているはずの海苔がペタッとスープに浸っているということだけでなく、チャーシューは小さめ、メニュー写真ではこんもりと盛られている刻みネギはパラパラとスープに浮いていて、メニューではちゃんと載っているキクラゲが、少なくとも表面にはどこにも見当たらないのです。見た目にもやっつけ仕事のように見えて、これではあまりにもメニューとイメージ違いすぎです。

黄金ラーメン・メニュー ともかくスープを一口。「おっ!」 スープはやや褐色に寄って味噌ラーメン的な色合いですが、しっかりエキスが出ている感じで『完熟』と称するだけのことはあります。豚骨こってり系になりますが、深みがあってまろやか、変に『コラーゲンたっぷり感』のネトネトが残る感じもありませんし、新進のお店としては塩分もほどよい加減です。見た目じゃないスープだよ!というのがお店のポリシー?スープは★4つ。

 麺は熊本ラーメンの白っぽいものではなく、黄色がかってかん水が多目のタイプでしょうか。太さも熊本ラーメン標準よりはいくぶん細めです。しかし、その細めにしっかりコシがあってゆで加減も絶妙。麺は★5つ満点の感じです。

 気になって、3年前に『ラーメン熊本おうえん隊』を訪問した時の記録を見ると、スープは大巾に改善されていますが、「3年前の豪華なトッピングが、どうしてこんなになってしまったの??」とため息が出るほどの変化。同じ680円の『完熟とんこつ』というラーメンを食べたのでしたが、サラダ菜が一枚彩りに立っているし、もやしがサービスで無料追加できたし、キクラゲも刻みネギもこんもりとしていて、見た目にも実においしそうでしたが・・・。

黄金ラーメン・店内  もうひとつ、お店の場所が人通りが多い動線の下通りから少し外れるためか、お店の所在を知らしめんとプラカードお兄さんが下通りにいつも立っているのですが、地元住民の視線では、かえってお店のイメージを悪くしているように思えてなりません。風俗店のキャッチとしか思えないロケーションなのですから。

 以上のようなことも含めて、総合は★2つと厳しい評価ですが、麺とスープはとてもいい線いっているだけに、トッピングの渋り方とお店のPR方法は改善してほしいな~、私は思うのでした。

所在地住所:熊本市中央区下通1丁目7-23 銀座タワービル1F
電話 番号:096-355-1800
営業 時間:24時間営業
店 休 日:月曜
サ イ ト:http://kumamotoramen.com/

2012年11月13日火曜日

熊本市北区・らしん・大盛ラーメン

らしん・大盛ラーメン = らしん =

 「大盛ラーメン」 700円

 価格の満足度:★★★☆☆
 麺の満足度 :★★★★☆
 スープ満足度:★★☆☆☆
 具の満足度 :★★☆☆☆
 総合    :★★☆☆☆

 国道387号・通称:飛田バイパスと国道3号・通称:清水パイパスの分岐点近くに、比較的最近の2008年くらいにできた熊本ラーメン系のお店が『らしん』です。『東京豚骨拉麺』『元帥』『とんこつ田嶋や』のほか、『リンガーハット』と『そば幸』があるという超激戦地に殴り込み?をかけた(おっとと、最後発の殴り込みは『とんこつ田嶋や』ですが)といえば、勢いある新興チェーン店・・と思ってしまうのですが、あにはからんや、外観はどこまでも大衆食堂的で牧歌的な雰囲気は、別の意味でインパクトが強烈。

らしん・外観 駐車場と明示されている場所はありませんが、お店南側の空き地に数台は駐車できそうなスペースはあります。ただ、交差点に面しているだけに、車で訪問した場合、菊池方面や四方寄方面から南下すると、北バイパスと3号線を行き来する車の流れが最近とみに増えている地点だけに、対向の右折レーンを含めた3車線を突っ切って駐車スペースに右折進入するのは、至難の業かもしれません。

らしん・定休日表示 お店というよりも民家風木造二階建ての一階が店舗で、ドアを開けると7席ほどカウンター席があるだけのこじんまりとした店内では、厨房に立つオーナーらしき初老の男性とお得意さんの二人で、釣り談義に花が咲いているところでした。カウンター席とは対面の厨房上には体長70.5センチの真鯛の魚拓が2枚誇らしげに掲げられ、メニュー木札に並ぶ定休日案内にも「定休日は水曜日です 釣りに行く日も!」と書かれているくらいですから、よほど釣りがお好きなのでしょう。

 大盛ラーメンを注文すると厨房で忙しく作業を始めたオーナーですが、釣りの話は途切れることがありません。ただ、店内は釣りや魚の写真など魚介一色にもかかわらず、5分ほどで小さなトレイに載せて供されたラーメンのスープは魚介系ではなく豚骨系のようで、マー油で褐色を帯びています。

らしん・店内 まずスープ・・・と、最初に『何だろこの香り??』 ラーメンのスープでは全く経験がない、甘さと土色を帯びたような香りが豚骨やマー油の香りよりも先に鼻腔をくすぐります。もう一口・・次いで麺を口に運ぶと、あららそんな香りはしない??トッピングのキクラゲとチャーシューにもその香りはなく、どうも刻んだネギからその香りがするらしいと感じたところで、ハタと気づいたのは、その香りは確かショウガのような?

らしん・メニュー 薬味ではなく料理に使われるショウガの香り、実は私は大の苦手。私の感覚では個性が強過ぎ実に頑固で協調性がない。肉や魚などの臭い消しなどに使われると、素材の持ついい香りをマスクしてショウガ臭くなってしまう。昂じてジンジャーエールとかショウガ湯の臭いも苦手。そのショウガのにおいがスープに溶け出してしまっていた・・のかもしれません。まろやかで塩分も適度、少し後に残る感じはあってもいいスープだと思うのですが、この臭いゆえ大幅減点の★2つ。

 麺は、標準的な太さのストレート系で少し白っぽさがある熊本ラーメン標準タイプで、茹で加減はよく、大盛を食べる最後の方で伸びてヘタッてくる感じは少ないように思いました。★4つ。トッピングのチャーシューですが、大盛りにもかかわらず2片は少なめ。しかも、金銭や調理器具を触ったままの素手でチャーシューを扱うのが見えるに至っては興ざめ。食材の扱い方や客からの見え方を意識してもらえたら・・・と感じました。話好きそうなオーナーのお人柄はとてもいいのですが。ということで、総合はちょいと厳しめの★2つです。

らしん・厨房内の魚拓 お店の営業時間を尋ねると、「(夜)9時頃まで」とのことでした。また、釣りがお好きなんですねと話を向けると、「釣りをするために店をやっているようなもんです」との、相好を崩したお返事でした。いや~、実に釣り好きなオーナーです。

所在地住所:熊本市北区山室2丁目17-1
電話 番号:096-343-9414
営業 時間:11:00~21:00頃
店 休 日:水曜、店主が釣りに行く日
サ イ ト:なし

2012年11月2日金曜日

熊本市中央区・竜保・焼豚ラーメン

竜保・焼豚ラーメン = 竜保 =

 「焼豚ラーメン」 550円

 価格の満足度:★★★★★
 麺の満足度 :★★★★☆
 スープ満足度:★★★★★
 具の満足度 :★★★★★
 総合    :★★★★★

 JR豊肥本線水前寺駅の南口から、駅前通りを数十メートル南西(新水前寺駅の方向)くらいにある、懐かしさを感じさせてくれるお店です。店構えやラーメン専門店と書かれた屋号入りのテントは、まさに歴史を感じさせてくれる大衆食堂。この地でラーメン店を営み始めてからずいぶん長い年数になるのでしょう。大通りに面した玄関右にはメニュー看板も掲げられていました。

竜保・外観 店舗の建屋が小さいこともあってカウンターが7~8席だけのお店ですが、『出前迅速』と看板に大書されているとおり、出前もこなしつつ、ご夫婦二人で切り回しているようです。近隣には大学が1校と高校が3校ありますから、きっと放課後などは生徒さんたちで賑わうことでしょう。

 メニューはいたってシンプル。ラーメンは普通のラーメンの他に『焼豚』『みそ』『もやし』のバリエーションで、その他は餃子、焼き飯、ちゃんぽんですが、お昼時にはセットメニューがあります。うれしいのはお値段。ラーメンが高い食べ物になりつつあり普通のラーメンで600円前後が市内相場のこのご時勢、ラーメンが450円、バリエーション各種でも550円。ちなみに斜め向かいにもラーメン屋さんがあり、そちらには何と380円の看板が出ていました。大都市では価格破壊系の格安ラーメン店がありますが、この地熊本には無縁なので、このお値段は続けて欲しいものです。

竜保・店内 注文は焼豚ラーメン。お昼時で先客がお一人いらっしゃいましたが、注文から2分ほどでお皿に載った焼豚ラーメンがカウンターの向こうから「どうぞ」と登場しました。トッピングには5枚のチャーシューと、ゆで卵が半分に刻みネギ。スープの上を黒っぽいマー油が覆っています。そのスープは豚骨系としてはあっさりして実にまろやか。スッキリと切れもよく、これまで他店では強すぎて散々悩まされた塩分もいい感じ、とても素晴らしいスープです。スープをすすった後で水を口に含むと、調味料系の味が甘ったるくベタついて残り、わかるのですが、ここのお店のスープにはそれがなく、本当にスッキリとしています。

 麺は熊本ラーメンとしては標準的な太さのストレート、私の好みからは僅かに茹で加減が柔らかめに感じましたが、パサつかず粘りも感じられます。チャーシューの味は濃すぎず薄すぎず、素材の味もよく生きており、それでいてスープと麺との相性はとてもよく、チャーシューの味だけが浮き上がってしまうこともなく、バランスがいい味です。このお値段でこのチャーシューが5枚載っているのは大満足!

 おいしさのあまり、スープまで全部飲み干しました。それでいて後で喉が渇くことがなかったのは、塩気がほどほどに抑えられていたからに他ならないでしょう。麺が少し柔らかめで★1つ減を除けば、あとは全部満点で、総合も★5つ。実にうまい!

所在地住所:熊本市中央区水前寺1丁目3-1
電話 番号:096-383-3565
営業 時間:11:00~22:00
店 休 日:日曜
サ イ ト:なし