2013年5月24日金曜日

【閉店】 熊本市中央区・ごえんや・もやしラーメン

2017/2/20追記 2016年4月の震災で店舗が損壊した後、お店は閉鎖されたままなので、閉店したようです。

ごえんや・もやしラーメン = ごえんや =

 もやしラーメン 580円

 価格の満足度:★★★☆☆
 麺の満足度 :★★★☆☆
 スープ満足度:★★★☆☆
 具の満足度 :★★★☆☆
 総合    :★★☆☆☆

 新メニューを次々開発したり、激戦地で修行した後に地元で開業する若いオーナーのラーメン店やつけ麺店を支持する世代がどんどん増えてゆく中、昔ながらのラーメンを昔からのお店で提供しつづけているお店の存在は、とても貴重だと思いますが、この『ごえんや』も、そんなお店かもしれません。

ごえんや・外観 例によって歩いての訪問で、明午橋交差点から白川を越え、通称『産業道路』を渡って消防局と白川中学、コンビニエンスストアを過ぎれば、『ごえんや』です。木造モルタル二階建てのお店は昭和30年代~40年代の建築でしょうか、いまの時代には、往時の文化住宅風木造モルタル建築でさえも、時代の流れゆえに風情を感じさせてくれます。

 産業道路沿いのすぐ近くには、博多ラーメン系のお店『一蓮』ができていますが、昨年訪問した『東天』とともに大江の地で昔ながらの味を提供している『ごえんや』は、夏日の暑さに玄関戸を開け放って暖簾を出していて、泰然自若とした雰囲気が感じられます。

ごえんや・店内 その暖簾をくぐってお店に入ると、奥座敷の居間に主らしき足だけが見えていて、女将さんがカウンターで新聞を読んでいました。カウンター上にメニューが置かれているのに気づいたので、着席する前に注文は『もやしラーメン』と決めて注文してから、7席ほどのカウンターの一角に陣取りました。

 少々薄暗い店内は、どこか水前寺の『味乃文化城』とも共通する雰囲気。年季が入ったカウンターや眼前の厨房は、歴史を感じさせてくれます、が・・・厨房のコンロ周辺はかなり油がこびり付いたりして、少々ご年配のオーナー夫妻にとって、お店の隅々までのお手入れは難儀になってきている雰囲気が、ヒシヒシと伝わってきます。『ごえんや』はオーナー夫妻の代限りかもしれません。

ごえんや・調理風景 少々くたびれた風情のペットボトルに入って冷蔵庫で冷やしてあったらしいお茶を、湯のみ茶碗に注いだあと、女将さんは調理にかかりました。平日のお昼時ながら13時に近くなっていて、近隣の行政機関のお昼休みは終わる頃だったこともあり、他にお客さんはいなかったので、お店前の道路を行き来する車の響きとは裏腹に、のんびりした雰囲気が漂います。

 やがて登場した『もやしラーメン』は、オーソドックスな豚骨スープに、かなり強めのニンニクの香りが漂います。トッピングはやや薄めのチャーシュー2枚と刻みキクラゲ、1/8サイズの焼き海苔一枚に、もちろん茹でモヤシ。昨今のラーメン物価からすれば、このお値段なら価格相当でわりと健闘しているのではないかと思います。トッピング★3つではありますが、気持ちは★3.5くらいです。

ごえんや・メニュー スープそのものはまろやかながら、ややニンニクの香りと味の角があって、ニンニクのカラーが出すぎているような。このスープなら、むしろニンニクは抑え目にして、柔らかい感じの味を前面に出した方がいいのでは・・という気がしました。後に残る感じは少なく、ベースのスープそのものは、そこそこいい感じだと思いました。スープは★3つ。ニンニク控えめなら4つでもいいのかも。

 麺は標準的な中細麺のストレート系で、茹で上がりも柔らか過ぎず固過ぎずほどほどの食感を楽しめて★3つですが、如何せん、眼前の厨房の光景が視野に入ってくると、どうしても食欲に良からぬ影響が。この環境で調理されたラーメンということを知らずに味わえれば幸せなのですが。その要素があるので本来的には総合★3つなのですが、視覚(逆)効果で★1つ減の★2つでした。

所在地住所:熊本市中央区大江4丁目12-5
電話 番号:096-364-9847
営業 時間:11:00~20:30(日・祝 11:00~15:00)
店 休 日:無休
サ イ ト:なし

熊本市中央区・魚雷・魚雷まぜそば

魚雷・魚雷まぜそば = 魚雷 =

 魚雷まぜそば  680円

 価格の満足度:★★★★☆
 麺の満足度 :★★★★★
 スープ満足度:評価対象外
 具の満足度 :★★★☆☆
 総合    :☆☆☆☆☆

 熊本電鉄藤崎宮駅から藤崎宮方面へ1分も歩かないところに、見慣れない黒い看板があることに気がついたのは、比較的最近のことでした。看板には「激辛つけ麺」と書かれ、つけ麺が好きではない私は敬遠していたのですが、窓の貼紙には「つけ麺」「らーめん」が並んでいて普通のラーメンもありそうなので、玄関のドアを押しました。

魚雷・券売機 店内はカウンター席だけで、入り口右側に置かれた券売機の上に写真つきのメニューが掲げられています。そこには確かに『魚雷らぁめん』というつけ麺ではない品があって、「辛うまらぁめん、やみつき間違いなし!!」とコメントが添えられていました。辛い味は嫌いでも苦手でもないので、これにしようと思って券売機のボタンを探すと、ボタンには「売り切れ」の張り紙。

 他につけ麺ではない品は・・・メニューを探すと、よく意味がわからない?『ジョロキァ魚魚』なる品があり、「ギネスブック認定 世界一辛い唐辛子ジョロキアを使用 ハンパなく辛いです」とのコメント。しかし『ジョロキァ魚魚』のボタンにも「売り切れ」の表示(怒)。ときに時刻は12時20分。店内の貼紙には営業時間は11:30~23:35(ラストオーダー)と表示されているので、開店から50分ですでに売り切れ?

魚雷・券売機上の写真入りメニュー 「つけ麺」と看板に大書されているからには、つけ麺目当ての客が多いとは思うのですが、まさかラーメン系はハナからやる気がない、引っかけられた・・と思いたくなる対応に、すでに頭は激辛状態。しょうがない、本意ではありませんが『魚雷まぜそば』という、つけ麺ではないボタンを押して食券を購入し、カウンター席へ。カウンターは、お昼時の勤め人らしい人たちで混雑していたので、実際に開店早々に人気殺到で品切れかもしれないので、『魚雷らぁめん』の早い品切れについては何も尋ねずに、食券を厨房に渡して『魚雷まぜそば』を待ちます。

魚雷・「おいしい食べ方」指南 カウンターには「おいしい食べ方」と題された紙片が立てられていて、いわく「魚雷つけ麺・らぁめんの最後は魚雷めしで魚雷ぞうすいにして食べるべし! つけ麺の最後はインドめしでしめるべし!!」 もちろん『魚雷めし』も『インドめし』も150円の有料メニュー。『・・べし!』と、押し付けがましくのたまう紙切れを眺めると、イライラ感が募ってきました。

 さて初体験のまぜ麺です。極太の麺には、茹でたキャベツとモヤシ、チャーシューとメンマがトッピングされ、その頂上には何と生卵。この価格としてはトッピングがなかなか充実していたので、価格満足度は★4つにしました。トッピングの脇にはマヨネーズが一盛添えられ、全体には粉末鰹節?が振られています。丼の底には少量のタレが見えているので、これを一気にかき混ぜてください、ということなのでしょう。にゅぢゃぁ・・・ぐゅちゅぅ・・・(--;)・・・混ぜましたよ、大将。

魚雷・店内  麺はしっかりコシがある好みの太麺。これはいい。素晴らしい麺です。麺に限っては満点の★5つ。ですが・・・この得体の知れない味つけは何?刺激の辛さだけでなく塩辛いうえに、もともと卵配合のマヨネーズにさらに生卵が加わって、ネチッこくも濃厚でしっかり口内にまとわりついて離れない食感は、確かに若人好みではあるのでしょう。でもオヂさんは、『ああ、食うんじゃなかった・・・』

魚雷・外観 スープのある普通のラーメンが食べたくてお昼時に入った店で、ラーメン系メニュー既に総品切れの肩透かしを食らい、居丈高な『べし!』を目にして、濃いタレとマヨネーズと粉末鰹節を混ぜただけの味で食えというなら、総合では、★はありません。こういう味にはファンがきっと多数いるのだろうと思いますが、私は『魚雷』とはソリが合わなかった、ということでしょう。それにしてもこの麺だったら、丁寧に作られた辛くない豚骨スープでしっかり味わってみたい・・・というのは贅沢ですかな『魚雷』さん。

 最近参入してくるラーメン店にありがちな、奇をてらった創作メニューは、うまくツボにはまればいいのですが、外れだった場合は、濃すぎる味付け同様に、客の魚雷・・じゃなくて、地雷を踏む結果になることを、特に若くて自信満々タイプのカリスマ系飲食店の皆さん、もう少し意識してくれていいんじゃないでしょうか。

所在地住所:熊本市中央区坪井2丁目-3-37
電話 番号:096-346-8140
営業 時間:11:30~23:35 だが、麺・スープ切れで夜営業休止の場合あり
店 休 日:月曜(祝祭日を除く)
サ イ ト:https://www.facebook.com/gyorai.tsukemen

2013年5月2日木曜日

熊本市中央区・なごみや・味噌麺(白味噌)

なごみや・味噌麺(白味噌) = なごみや =

 味噌麺(白味噌) 650円

 価格の満足度:★★★☆☆
 麺の満足度 :★★★★★
 スープ満足度:☆☆☆☆☆
 具の満足度 :★★★☆☆
 総合    :☆☆☆☆☆

 熊本市の中心繁華街でランチタイム営業をしているラーメン店は、チェーン店を除いてほぼすべて足を運んだつもりでいたところ、熊本市役所の西側に一軒、足を運んだことがないお店があることに気づいたのは比較的最近でした。実は2005年から営業しているとのことなので、迂闊にも気づかなかったわけです。しかし、気づいて以降も「つけ麺」の暖簾が出ていたので足を運ばずにいたところ、ラーメンをやっていることがわかったので、訪問することに。

なごみや・店内のTVリポーター色紙 場所は市役所裏玄関のような西側の出入り口階段を下りたら、もう目の前・・・と言っていいくらいの近さにある有料駐車場の入ったビルの地下1階です。木材を多用した内装のお店には、カウンター7席と4人テーブル3卓、2人テーブル1卓が置かれて、思ったよりもキャパシティがありました。壁には地元TV局が番組取材に来た時のものらしきサイン色紙があちこちに飾られていて、注目店であることがわかります。

なごみや・店内 カウンター席の上方の壁にメニューが書き並べられています。醤油麺、味噌麺、つけ麺の三種類が基本で、味噌については白味噌と赤味噌、合わせ味噌が選べるようなので、白味噌の『味噌麺』を注文しました。待つ間店内を見回すと、カウンター脇のレジのところにスタンプカードの説明が掲げられていました。1回600円以上の食事でスタンプが1個、それを10個集めると『麺ber's CARD』(メンバーズカード)がもらえて、以降このカードを提示すればいつでも、1回600円以上なら50円割引だとか。

なごみや・こだわり 壁の大きな看板には、スープの説明が詳しく書かれていて、どうやらスープは豚骨と鶏ガラがベース。醤油麺なら魚介系のいろいろな素材から作るエキスを加えた醤油ダレを、味噌麺なら信州味噌とさまざまな素材を加えた味噌ダレを、このスープで伸ばして使っているようです。読んでいるだけでおいしそうな感じがして、期待が高まります。

 数分後、いよいよ味噌麺が到着。味噌ラーメンらしいスープには、背脂が浮いたところにマー油もあしらわれ、コッテリ感がありそうな感じがします。トッピングには薄手ながら大きめのチャーシューと茹でモヤシ、半熟玉子1/2に刻んだ小松菜、1/8サイズの焼き海苔1枚で、見栄えや色合いもよく考えられています。ラーメンのトッピングに小松菜は珍しいですが、小松菜は麺類とほんとによく合う食材だと思います。ではまず、スープを一口・・・

 『塩辛っ!』

 なんという塩辛さでしょう、塩分濃度が強すぎます。慌ててコップの水を飲んでから麺を食すと、これは実にしっかりコシがある中細の縮れ麺。食感もしっかり弾力があって一番好みのタイプです・・・が・・・あまりの塩辛さに、味わうなんてものじゃありません。我慢して水を飲みながらひたすら口に放り込むだけ。これじゃあ、あんまりです。スープももう一回口に運んでみましたが、口の中がヒリヒリして乾くほどの塩辛さ。もうスープを口にするのは断念しました。とにかく麺とトッピングだけ、できるだけスープを切って味わうだけにしたのですが、ここに至って我慢も限界。コップ半分の水を丼に注いで塩分を薄めました。

 水で希釈したスープに麺をくぐらせて味わってみると、ああもったいない、何と素晴らしい麺なのでしょう。それなのに麺の味も風味も、スープが台無しにしてしまっているのです。『ばんから』に続いて・・というより輪をかけて、耐え難く塩辛いだけのラーメン。調理している方々には申し訳ないですが、スープには全く手をつけずに残し、味噌のモヤに隠れて底に沈んでいる麺とチャーシューを救い上げて食べ、水で口をすすぎました。

なごみや・スタンプカードの説明 21世紀に入って開業したような新しいラーメン店は、既存店との競争に勝ち残ってリピーターを獲得しようと意欲的に新メニューを開発したり、さまざまな創意工夫にはとても熱心なのが常。そこには若いクリエイターやカリスマ的な人物がいたりすることも多いようで、若い人たちから熱烈な支持を受けているのには、それなりの理由はあるんだと思います。壁の看板に書かれたものを読む限り、このお店も素材へのこだわりなどオーナーの姿勢や熱意は強く感じられました。

 けれど、味づくりの一番の基本であるはずの塩加減が、近年どんどん濃くなっているように感じます。それではせっかくの素材の味が活かされずもったいない。極論すればダシのうまみと僅かの塩気があれば味わえるはずです。味覚や嗜好の変化の動向にひとり抗うことはできないとしても、子どもの頃からファーストフード、コンビニ弁当などで濃い味に親しんだ世代が調理人になって、その塩分濃度を標準にしてしまうのは、仕方がないのかもしれませんが、手ごろな価格の外食では、素材の味を味わう楽しみが本当になくなってしまいました。

なごみや・外観 これからのラーメン店は、麺の硬さの指定だけではなく、スープの塩気も「ごく薄め」「薄め」「普通」とリクエストできるようなシステムにして欲しいと思います。というわけで、麺は満点★5つ、スープは論外の★なし。トッピングのチャーシューは面積のわりに厚さが2ミリほどしかないので、食べようと箸でつまむと崩れてしまい、探し出すのに苦労しました。見た目のバランスはよく小松菜とモヤシがうれしいですが、チャーシューが物足りず、トッピングは標準クラスの★3つ。コストパフォーマンスも標準的なところでしょうか。総合はスープの塩辛さゆえに★なし。

 お店を出てからも、ただでさえラーメンの後は喉が渇くところ、ナトリウム・イオン濃度が上がった身体は、拮抗するカリウム・イオンを欲し始めたようで、無性に果物系かスイーツ系を口にしたくなり、下通に昨年オープンしたイタリア系ジェラートのお店に駆け込んで“中和”しました。

所在地住所:熊本市中央区手取本町3-11 花花ビルB1F
電話 番号:096-323-7538
営業 時間:11:30~15:00,18:00~翌 2:00(祝日18:00~22:00 )
店 休 日:日曜
サ イ ト:http://www.nagomiya.biz/

2013年5月1日水曜日

【閉店】 熊本市北区・ばんから・ばんから

2016/1/3 追記

2015年12月16日以降は、店舗建物はそのまま、うどん店「○○うどん」(まるまるうどん)として営業しています。
しかし、「東京豚骨拉麺ばんから公式サイト」の店舗情報には、「清水パイパス店」として掲載されたまま、更新されていませんのでご注意を!

ばんから・ばんから = ばんから =

 ばんから 580円

 価格の満足度:★★★☆☆
 麺の満足度 :★★★☆☆
 スープ満足度:★★☆☆☆
 具の満足度 :★★★☆☆
 総合    :★★☆☆☆

 麺類激戦区、3号線清水バイパスと387号線飛田バイパスの山室交差点周辺で、最後の訪問となったお店です。熊本ラーメンではなく、『東京豚骨拉麺』を名乗る、東京を本拠地とする全国チェーンの支店ゆえ訪問するつもりはなかったのですが、やはりそこは豚骨ラーメン。熊本のトンコツと比較したくなっての訪問です。

ばんから・メニュー 熊本市街地から3号線を北進して、山室交差点の右折レーンが始まるあたりの道の西側に巨大な看板が立っていてとても目立つので、場所を探すのには苦労しないでしょう。すぐ北には『らしん』があります。入口ドアは手動なので、自動と勘違いして開けっ放しにしないように注意が必要です。その入口を入るとすぐ左に券売機があり、横には写真つきのメニューがスタンドに立てられています。

ばんから・券売機 メニューの品数が多いうえに、セットメニューもあったりトッピングが選べたりするので、7列×7段=49個の券売機ボタンがほぼ使い尽くされており、慎重に選んでも間違えそうです。基本的には、醤油トンコツ系、味噌トンコツ系、つけ麺の3系列ですが、券売機には「押し間違えにご注意ください」と貼紙が添えられていました。屋号を冠した品は基本メニューでしょうから、何はともあれ“濃厚豚骨醤油”系の『ばんから』に、トッピングとして80円の味玉子を追加しました。

 店内は民芸調の造りでかなり広く、カウンター席に十数名とテーブル席に30名~40名は入れるでしょうか。平日お昼前の開店直後ながらすでに先客が何名か入っていましたが、カウンター席の一方のウィングが全部空席だったので、そちらに陣取りました。食券をホール係の女性に渡してから店内撮影に問題ないか確認したところ、「ここではわかんないので、聞いてみます」と、厨房の男性に確認してくれました。画像の使用目的を問われたので、個人の食べ歩きブログに掲載する旨を伝えると、撮影を許可していただけました。

ばんから・店内 この時間帯はまだ厨房一人とホール係一人で切り回しているようでしたが、3分ほどで『ばんから』が登場しました。スープには、揚げ玉が入ってるんじゃないかと思うほど、粒状の何かがたくさん浮かんでいます。これが背脂というやつなんでしょうか?バラ肉の脂身の部分はかなり煮込んだ時に半透明状態になりますが、そんな感じです。すくって口に運んでみると、どうやらそのようでした。

 そのスープ、表面にかなりの脂が浮かんで見た目にもコッテリとした感じで、醤油と豚肉の香りがほどよく調和したいい感じに思えました。しかしそのスープはかなり塩分が強く、濃厚というだけあってネットリした脂が塩分の味覚をマスクしたところに麺が入ってゆく、そんな感じがしました。スープの調味そのものは、ラフテー(沖縄の三枚肉料理)を煮込んだ汁によく似たものになっているな、という印象でしたが、そこまでの味の深みはありません。とにかく、塩気が強すぎ、味も濃すぎです。スープは★2つ以下という感じです。

ばんから・カウンター席 麺は少し縮れが入って黄色が強く、熊本ラーメンの麺とは明らかに異なるタイプです。東京のラーメンだったらごく普通のタイプと言っていいのかもしれませんが。コシはあって大きな欠点もありませんが、残念ながらスープの主張が強すぎて、せっかくの麺の持ち味を感じることが難しいのです。これではラーメンとしてのバランスはあまり良くありません。麺だけみれば★3つクラス。スープに邪魔されなければ、★4つに感じられたかもしれません。

 トッピングは、中サイズの薄手チャーシュー1枚に、1/4サイズの焼き海苔1枚、メンマが数本と刻みネギで、このお値段としては★3つでしょうか。チャーシューは味付けも厚さも薄めですから、しっかりスープの味が浸みて、肉のうまみまで味わうところまではいきませんでした。

ばんから・外観 全体として、麺はいい感じなのですが、スープは私の好みとはかなりかけ離れていました。熊本のおとなしいローカル・トンコツとは違って、東京発のバラエティ番組のような少し賑やか過ぎてハデな『東京豚骨』という感じがしました。こういうタイプのスープが好きな方なら、もっといい評価の一杯に感じられると思いますが、私の舌では★2つ。

 ちなみに、お店のサイトやグルメサイトの情報では、所在地の町名以下が『山室2丁目419-1』となっていますが、住居表示が実施される前の番地と、実施後の街区番号を混同しているのではないかと思います。地図情報サイトで確認したところ、熊本市北区山室2丁目16-18で、お店の建物に目印がつきました。

所在地住所:熊本市北区山室2丁目16-18
電話 番号:096-346-7227
営業 時間:11:00~翌 2:00
店 休 日:無休
サ イ ト:http://ramen-bankara.com/