2015年10月21日水曜日

熊本市中央区・たんたんの郷・太肉八角麺

たんたんの郷・太肉八角麺 = たんたんの郷 =

 「太肉八角麺」
  1000円

 価格の満足度:★★☆☆☆
 麺の満足度 :★☆☆☆☆
 スープ満足度:★★★★☆
 具の満足度 :★★★★★
 総合    :★★★☆☆

 新しいラーメンのお店が九品寺の『てしお』の近くで開店1年を迎えたと、地元版のタウン紙に割引クーポン付きで紹介されていたので、熊本ラーメンではなさそうですが、足を運んでみることに。割引クーポンの記事に定休日不定と書かれていたので、平日で仕事が休みの火曜日を狙い往復3時間の遠足つきで挑みました。

 10月下旬というのに、強烈な日差しに加えてこの日の最高気温は28.4度。まるで夏のような気候で、市街地に入る頃には汗びっしょりで、熱々のラーメンを食べるどころではなくなってしまったので、白川沿いの遊歩道の木陰に石のベンチを見つけてクールダウンすること20分。客が多いはずの昼休み時間帯の終わり近い頃、ちょうど汗がひいたところで川沿いの遊歩道を進み、通称『電車通り』の大甲橋下をくぐって岸を上がると、そこは九品寺ラブホテル街の一角。電車通りに面したエリアはNTT関連会社の大きなビルですが、一歩路地を入るとどこか妖しい雰囲気のビルが並びます。

たんたんの郷・お店の外観 その一角にある電柱には『たんたんの郷』への案内広告看板があちこちに出されていたので、「三回食べたら癖になる」などと染め抜かれた日除け暖簾が出ているアパート1階のお店には、迷わず到着できました。ちょうど目の前を三人組が店に入るところで、店内テーブル席にも人影が見えていて、どうやら流行っている雰囲気です。

 ドアを開けた店内は、まだ開店1年余りなので真新しい感じが残っています。券売機はなさそうなので、7席とも空いていたカウンター席へ。テーブルは12席あるようで、先客三人組と二人組に、目の前でお店に入った三人組がそれぞれグループに分かれても空席がありました。そのうち、先客の2グループは食べ終えたばかりだったようで、間もなくお店を出て行きました。

たんたんの郷・お店のこだわり さて、カウンター上のメニューを拡げてみると、薬膳的な材料に辛さがついたスープが売りのようで、熊本ラーメンではなく豚骨でもない四川料理の坦坦麺とのこと。それで屋号が『たんたんの郷』で、ベルギー生まれのTintin君が登場するわけではありませんでした。メニューの基本パターンは「八角麺」「酸紅麺」「しょうゆ麺」三種類のスープと、「太肉」「拝骨」「口水鶏」「榨菜」のトッピング四種類の組み合わせ。『当店の一押』と書かれていた八角麺に『採算度外視』らしい太肉を組み合わせた「太肉八角麺」を注文しました。

たんたんの郷・八角麺系のメニュー お値段は全体にかなり高いです。「全部乗せ」など特別なメニューではない通常品が900円~1000円、最も安い「榨菜しょうゆ麺」でも800円というのは、気軽にお昼に食べるには少々抵抗がありそう。ちなみに今回は、タウン紙についていた200円割引クーポン券を切り取って持参したので、注文時にクーポンを使う旨伝えたので、定価1000円の『太肉八角麺』を800円で食することになりました。

 注文の時に辛さを指定します。マイルドから大辛まで4段階あって、普段は辛めの方をお願いするところですが、スープの味をしっかり確かめたいので、マイルドにしました。それに、この暑い日に必要以上に汗をかきたくありません。

たんたんの郷・カウンター席 カウンター越しに見える厨房には、三人の男性スタッフ。手際よく分担して調理や片付けをしていましたが、一人に声をかけて撮影していいかを尋ねると、麺茹での男性に聞きに行きました。この方が店長なのでしょう、ずいぶん若い感じです。調理台には、ランチタイム11:30から14:30は食べ放題のライスもセットされた角盆が三枚並び、まずはタッチの差で先客になった三人分からの調理のようです・・・というわけで、待ち時間10分弱で『太肉八角麺』が運ばれてきました。

 赤褐色のスープはどこか赤味味噌的な色合いですが、やはり八角の独特の香りが漂ってきます。まず一口。ほほう、なかなかいい味わい。エキス系の濃縮ダシ調味料を使っている感じはせず、魚介系のあっさり感に近いような気がしました。辛さは確かに少ないのでじっくりスープを味わうと八角の香りがほのかに残ります。豚骨系とは違ったタイプなので、少々物足りない感じはありますが完成度は高く、★4つ(5つでもいいかな・・)

たんたんの郷・テーブル席 麺は・・・箸で赤褐色のスープから麺を持ち上げると・・・キターッ・・・極細ふにゃふにゃ食感の麺。細い麺類は、キリッと冷えた素麺(もちろん固ゆでの)を唯一の例外とする以外、全部苦手。だってもともと食感が良くないのに、食べているうちふやけてコシがなくなってくるので、急いで食べろと急かされる感じになり、落ち着いて食べることが到底無理だからです。そういうわけで、長浜・博多・久留米系の細いラーメンはどうにも苦手なんですが、ここの麺はさらに細い感じで冷麦レベル。これとわかっていれば「麺、バリカタ」と注文したのにと思ったものの、後の祭。坦坦麺とはこういうものと言われれば「すんません」としか言えないのですが、好みと正反対の麺には★1つ。

 一枚が30~35gあるとメニューに書かれた太肉は三枚・・というより三片。なるほど、厚みが1センチ以上ありますが、箸で簡単にほぐれるまで調理されています。こちらは絶品レベル。ランチタイム食べ放題のライスは、これだけでお代わりができそうです。うまい!!満点★5つ。

 要素ごとに大きく点数がばらつきましたが、お値段は絶対値として高め(1000円として評価)、スープとトッピングは美味しく麺は外した感じで、結局、総合は平均レベルで★3つくらいになってしまいます。麺が柔らかくても細くても大丈夫という方なら、とても美味しく味わえることでしょう。お値段がネックかなぁ、やっぱり。

所在地住所:熊本市中央区九品寺1丁目7-6 エンゼルハイム1F
電話 番号:096-363-8000
営業 時間:11:30~14:30、17:30~22:30(オーダーストップ)
店 休 日:不定
サ イ ト:なし