2015年12月29日火曜日

熊本市中央区・味千ラーメン(水前寺観光センター店)・味千ラーメン

味千ラーメン水前寺観光センター店・味千ラーメン大盛 = 味千ラーメン・水前寺観光センター店 =

 「味千ラーメン」
  600円
  写真は大盛り

 価格の満足度:★★★★☆
 麺の満足度 :★★★★★
 スープ満足度:★★★☆☆
 具の満足度 :★★★★☆
 総合    :★★★★☆

 最近、毎月22日の味千ラーメン感謝デーにはよく足を運んでいるお店です。12月22日は都合がつかずに訪店できなかったので、年末最後の出勤になった29日に足を運びました。多数のお店を国内外に展開するチェーンなので、店舗ごとに味の違いがないようコントロールされているはずながら、やはり調理するのは人なので多少の違いは生ずることでしょう。味千系のお店3軒めのレポートになります。

味千ラーメン水前寺観光センター店・二階はレトロなボウリング場 通称「水前寺公園」こと水前寺成趣園の入口がある出水神社参道に面して、入口のすぐ脇に「水前寺観光センター」の大きな建物があり、二階は水前寺スターレーンというボウリング場で、一階が大型バスの観光客向けの土産物店とレストランになっています。味千ラーメンの公式サイトによれば、数年前ここにテナントとして入居してオープンしたようです。

 その水前寺観光センター、いかにも昭和の観光センター然として、正直なところ、神社や日本庭園の雰囲気には全く似合わない印象があります。全国の観光地にこういう施設が建設されたのは1960~70年代頃だろうと思いますが、その時代感覚のまま、場違いで老朽化した施設をそのまま放置した観光地は、いずれ飽きられてゆくだろうなぁと、個人的には思います。ついでにいえば、参道の土産物店にも、ゴチャゴチャと派手な色彩の看板やPOP、「著名人監修」であることが大書されたブランド頼みの商品が並んで雰囲気を著しく損ね、急速に国際化する観光客の肥えた目には、とても耐えうるものではない気がします。

味千ラーメン水前寺観光センター店・店内 とはいえラーメンが目的の訪店ですから、雰囲気には目をつぶることにしましょう。ドアを押して味千ラーメンの店舗に入ると、改装されたそのスペースだけは新しさがまだ残っているようでした。年末押し迫った日ということもあり、お昼時ながら客は少なめで、厨房に向き合うカウンターに一人、あとは大小のテーブル席に数名のみです。店舗スペースには20数席ありますが、団体などで混雑する時は、店舗スペースの外にある観光センターのホールに誘導することがあります。

味千ラーメン水前寺観光センター店・メニューと感謝デー案内 注文はオーソドックスに『味千ラーメン』。前回訪店した時にもらったサービスクーポン1枚で、大盛が無料になるというので、大盛りにしてもらいました。また麺の茹で加減もリクエストできるので、「硬め」で注文です。客数が少なく茹で時間が短めなこともあり、注文からラーメンが運ばれるまでは3分もかかりませんでした。

 トッピングは大きめのチャーシュー2片、半分に切った味玉子が2つ(=1個分)に、定番の刻みキクラゲ、刻みネギで、さすが大盛りのボリューム感が感じられます。テーブルには、好みで入れられる焦がしニンニクも置かれています。スープはもちろん豚骨ベースですが、味千ラーメン系(経営統合した、桂花ラーメンも同様)は全般に塩分が強めだと感じることがあり、今回もそうでした。あと少し延ばすトンコツダシの量を増やすか、調味液の量を減らす方がいいのではないかと思います。もちろん調味液には調味料系の味が混じります。スープは★3つ。

味千拉麺水前寺観光センター店・外観 麺はしっかり硬めに茹であげられ、中細でストレートな熊本ラーメンならではの食感を味わうことができました。価格は普通盛りが600円で頑張っていて、無料大盛りサービスのクーポンを考慮外としても★4つ。トータルでは、スープの減点を麺と価格でカバーして★4つです。

 ちなみに、2015年11月にBSジャパンで放映された番組が取材でこのお店を訪れ、松山千春の曲が得意という店長が登場して「私が水前寺千春です」と名乗っておられましたが、支払時にその店長と視線が合ったので「見ましたよ」と話しかけたところ、ニコッと笑って同じように「水前寺千春です」と答えてくれました。面白そうな方です。

所在地住所:熊本市中央区水前寺公園6-8 水前寺観光センター内
電話 番号:096-381-3741
営業 時間:11:00~19:00
店 休 日:無休
サ イ ト:http://www.aji1000.co.jp/

2015年12月15日火曜日

熊本市東区・あづまラーメン・あづまラーメン

あづまラーメン・「あづまラーメン」 = あづまラーメン =

 「あづまラーメン」
  450円

 価格の満足度:★★★★★
 麺の満足度 :★★★★☆
 スープ満足度:★★☆☆☆
 具の満足度 :★★★☆☆
 総合    :★★★☆☆

 国道57号線東パイパスの熊本インターチェンジ出入口近くにある、ドライブイン的な雰囲気があるお店です。『太一商店』を後にして、せっかくこのエリアまで来たついでにもう一軒、トラッドな豚骨ラーメンを看板に掲げているこのお店にも足を運んでみました。

 トラックが出入りする倉庫風の建物前の敷地にあるという、ロケーションのせいかもしれませんが、玄関を入ると、作業服姿の皆さんが食事をしている姿がチラホチ見えます。厨房に面したカウンター席と、ビニールクロス張りの向かい合った長椅子の間にテーブル、さらには畳敷きの小上りというレイアウトも、壁に張り出された色紙や照明器具も、昭和の時代を感じさせてくれるレトロな雰囲気。

あづまラーメン・メニュー メニューも負けじと、ラーメン類とチャンポンに、カレーと中華丼、焼き飯、ホルモン、餃子と並らび、大衆食堂の雰囲気は申し分ありません。しかも屋号を冠した『あづまラーメン』は450円という安さ。350円の『半ラーメン』もあり、極太麺200グラム+野菜増量の太一商店の後、まだ胃袋が消化中のところだったので半ラーメンかな?とは思いつつも、『あづまラーメン』にしました。

あづまラーメン・壁に貼られた色紙 壁の色紙をよく見ると、かのマラソンランナー増田明美選手のものもあり、インター近くということもあって立ち寄る客層は幅広いのかもしれませんが、普段はトラック運転手やタクシードライバーが好んで立ち寄りそうな感じがします。テーブルごとにティッシュボックスが備え付けられ、ドリンク・バーもあり、サービス精神はなかなかの様子です。

 数分後に『あづまラーメン』が登場。マー油が黒々と浮いたスープは、イカスミか、はたまは富山ブラックか・・・と思わせてくれますが、ここはれっきとした豚骨ラーメン。味玉子半分に刻みキクラゲ、チャーシューに刻みネギ、焼き海苔1/8サイズというトッピング構成は熊本ラーメンの王道をゆきます。

あづまラーメン・店内 さて、スープは調味料系の平板・無難な味がして、いささか期待はずれ。よく言えばあっさりとした感じですが、まろやかというのではなく、物足りなさが先に来ました。麺はしっかりコシもある、色白でストレート系中細の熊本ラーメン。茹で加減が柔らか過ぎることはなくいい感じなので、スープがますます残念です。チャーシューには若干パサつき感がありますが、お値段を考えれば贅沢は申しません(^^;。やや小さめの一切れですが、存在感はありました。

 全体として、何といってもお値段の安さはうれしいラーメン。『赤組』の390円には及びないものの、700円超えが当たり前になりつつある昨今の“こだわり”系ラーメン店の価格設定に比べると、大衆食堂の面目躍如といったところでしょうか。スープの残念さを価格でカバーして、総合は平均的なところで★3つですが、気持ちは★3つ半くらいです。

所在地住所:熊本市東区御領8丁目10-97
電話 番号:096-380-2828
営業 時間:10:30~21:30(材料なくなり次第閉店)
店 休 日:不定休(年末年始休み)
サ イ ト:http://www.adumara-men.com/

熊本市東区・太一商店・味玉子ラーメン

太一商店・「味玉子ラーメン」(野菜多め) = 太一商店 =

 「味玉子ラーメン」
  780円

 価格の満足度:★★★★☆
 麺の満足度 :★★★★★
 スープ満足度:★★★★☆
 具の満足度 :★★★★★
 総合    :★★★★★

 熊本市内に居住していても東区に行くことはほとんどないのですが、珍しく用事ができて出かけることになったので、このエリアのラーメン店を訪問することにしました。熊本市は、東区・南区には新しいオシャレなお店や元気なお店がどんどんできるので県外から進出してきたラーメン店が多いのです。訪問した『太一商店』は、大分県が本拠地の企業が運営しているそうですが、ミニコミ紙で何度か広告を目にしたことがあり、なかなか面白そうなお店らしいのでターゲットにしました。

太一商店・外観 運動公園と市内を結ぶ県道沿いにあるお店は、市街中心部からかなり離れているにもかかわらず、平日昼のピーク時間帯は過ぎたはずの13時過ぎ、小雨の中を到着してドアをあけてびっくり!何ですかぃ?この行列??玄関から右側の券売機前にかけて7~8名が順番を待っていました。しかも、数分過ぎても一向に列は動きません。退却しようかと思ったものの、よく見ると、店員が少ないため、空いたテーブルの片付けと整備が追いつかず案内ができないだけだと気づいたので、少々気長に待つことにしました。

 案の定、店員の片付け作業が追いついてくると行列は動き始め、いよいよ券売機の前まで進んだところで、ズラリと並んだメニューボタンをあれこれさまよった末に、「味玉子ラーメン」780円を購入しました。順番待ちのベンチに座ったところで待ち時間は約10分。と、座ったところで目の高さにある表示に初めて気づきました。なんでも、食券裏側に印刷された、スープの濃さ・トッピング野菜の量・ニンニクの量・背脂の量を、多め・普通・少なめの選択肢のいずれかに備え付けの赤ペンで丸をつけることで、あらかじめ好みを店員に知らせてくださいとのこと。初見参ゆえ「普通」とはどの程度かわからないので、野菜の量を多めにした以外は、すべて普通にしてみました。

太一商店・厨房カウンター上の看板 さて、ようやく順番が来て案内されたのは、フロア中央にあるカウンター風のテーブル。横に並んだ座席がテーブルを挟んで向き合っていますが、中央に仕切板が立ちはだかり、向かい席の客とは視線を合わせずに済む構造になっています。視線を上に向けると、厨房カウンター上に「厚盛太麺 創業平成貮拾年」の看板が掲げられていました。太麺好きにとっては、たまらなく期待を膨らませてくれるじゃありませんか!

 待つこと約10分、ついに登場した野菜多めの「味玉子ラーメン」、なるほど、かの『波布食堂・野菜そば』の盛りには及ばないとしても、結構なボリューム感の山盛りで、野菜の山の脇に押し込んだ感じで、味付けされた卵と厚切りチャーシューが載っています。そのチャーシューは厚揚げと見紛うばかりの大きさで、厚さ15ミリはあるでしょうか。チャーシューというより、皮なしのラフテーに近い感じすらします。

 いよいよいただきます・・ところが、トッピング野菜の山がここで災い。下から麺を掘り出そうとすると野菜の山が崩れてこぼれそうになるので、野菜から先に食することになりますが、これが茹で上げて湯切りしてありますが、もともと水分が多いモヤシとキャベツなので、スープに浸さないと味がつかず、しかも浸したスープが普通の濃さでは、野菜と茹でた湯の水分に薄められて水っぽい味になってしまいます。野菜の量を多めにするなら、スープの濃さも濃くしておくべきでした。

 何とか野菜を減らしてから取り掛かることができた麺は、素晴らしい出来栄えでコシが強く粘りのある、文句なしの満点麺です。これがたっぷり200g食べられるとはうれしい限り。チャーシューも看板どおりトロトロ感が出て、厚切りであることをあまり意識させません。味玉子は二つ切りにせず丸ごと1個なのですが、野菜と太麺を口に運ぶと、どこか付け足し的存在になってしまう感じはありましたが、味付けはスープとよく調和しています。

 スープは野菜の水分で少し薄めに感じてしまいます。スープの濃さを補うためのタレがテーブルに置かれていましたが、調味料で味を濃くするのは気が向かずに使わずじまい。もともと調味料系の味が付加されている感じもあり★1つ減。麺好きが太麺の味をしっかり味わおうとするなら、野菜は普通盛りで止めておく方がいいと思いました。トッピングはチャーシューに免じて満点、これで780円なら安いというべきかもしれませんが、野菜量を普通とした価格比では★4つです。

所在地住所:熊本市東区小山3丁目4-18
電話 番号:096-388-4155
営業 時間:11:00~23:00
店 休 日:不定
サ イ ト:https://www.facebook.com/taichi.syouten