2016年11月8日火曜日

八代市・ラーメン角萬・かどまんラーメン

[八代市]ラーメン角萬・麺 = ラーメン角萬 =

 「かどまんラーメン(大盛)」
  490円+100円

 価格の満足度:★★★★★
 麺の満足度 :★★★★☆
 スープ満足度:★★★★☆
 具の満足度 :★★★☆☆
 総合    :★★★★☆

 八代市立博物館に写真展を見に行くことを決めたある日、せっかくの機会なので近くにラーメン店があれば、この機会に訪問してみたいと探したところ、博物館からほぼ南へ数分歩いたところに、『角萬』というラーメン店があるのを発見しました。口コミ情報によればなかなかの人気店らしいので、これはぜひ足を運ばねば・・というわけで、JR八代駅に到着してすぐ歩いて訪問しました。

[八代市]角萬ラーメン・お店の外観 とはいえ、八代駅から松江城址のある中心部までは少し距離があって、駅前の駐輪場の先にある自転車預かり所の多い古い商店街から年金事務所やハローワークなどがあるミニ官庁街を経由して行きますが、実に人通りが少なく、ほとんど人が歩く姿を見かけません。中心部の松江城趾近くまで来ても人通りはまばら、熊本県第二の都市とはいえ、これではなぁ・・・という感じがします。賑わっていたのはマックスバリュだけですから。

 目指す角萬は、その中心部を素通りしたさらに先の住宅街のような場所にありました。外観はごく普通の食堂といった感じですが、「かどまんラーメン」という看板を出しているところに、ラーメンにかけるお店の意気込みを見る気がします。時間は12時を少し過ぎたお昼時、引き戸を開くと、カウンター席だけの小ぢんまりとしたお店は、ほぼ満席・・といっても全8席しかないうちの2席が空いていたのでラッキーな感じです。

[八代市]かどまんラーメン・カウンター席だけの店内 訪れたのが平日だったこともあり、近くの事務所からやってきたらしいスーツ・ネクタイ姿の四人連れが賑やかに話をしていました。私の後にすぐ女性客が一人でやってきて、こちらも常連さんらしくオーナー夫妻と親しそうに話をしているところから察するに、どうやら固定客が多いお店なのでしょう。

[八代市]角萬ラーメン・カウンター席上のメニュー(左) [八代市]角萬ラーメン・カウンター席上のメニュー(右)
 メニューはカウンター席上の壁に張り出されていて、ラーメン類のメニューは豊富です。最もシンプルな基本メニューの『かどまんラーメン』は490円。これはうれしい。大盛りがブラス100円とのことなので、迷わず大盛り『かどまんラーメン』を注文しました。そして数分後に登場した『かどまんラーメン』は、オーソドックスな豚骨スープに、半割ゆで卵とチャーシュー2片に、刻みキクラゲと青ネギに1/8サイズの焼き海苔トッピングという、熊本のラーメンの王道スタイル。

 まずスープ。まろやかな感じのスープはとても丁寧に作られている感じがします。熊本駅近くの『埼陽軒』のスープをふと思い出しましたが、『角萬』の方が少し力がある気がします。麺は少しカールがかかったストレート系の麺で、特にゆで方を指定しなくとも、しっかりとコシのある茹で加減になってしました。トッピングのチャーシューは小さめが二片で、やや物足りなさを感じますが、お値段を考えればやむをえないでしょう。

[八代市]角萬ラーメン・店内の様子 食べた後に口にまとわりついて残るものは少なく、スッキリとした切れ味で、最近流行のコテコテの濃い味付けとは一線を画した上品な味わいは、きっと食べ飽きない味なのでしょう。総合では★4つの上等なお味でした。ほかにチャンポンや、パリソバというたぶんフライ麺の一品も人気メニューのようです。

所在地住所:八代市塩屋町6-26
電話 番号:0965-34-8740
営業 時間:11:00~20:00 (オーダーストップ 19:00)
店 休 日:月曜
サ イ ト:なし

2016年10月11日火曜日

菊池市・幸亭・ラーメン(大盛)

菊池市 幸亭のラーメン大盛り = 幸帝 =

 「ラーメン(大盛)」
  650円+100円

 価格の満足度:★★★★☆
 麺の満足度 :★★★★★
 スープ満足度:★★★☆☆
 具の満足度 :★★☆☆☆
 総合    :★★★★☆

 比較的近くの熊本ラーメン系らしきお店には大体足を運び、熊本市内に新規開店するお店は、非・熊本ラーメンの店が非常に多くなった昨今、なかなか熊本ラーメンらしいお店を見つけることができないのですが、菊池に出かけることになったので、その周辺をリサーチしてみると、『幸帝』というお店の存在に目が止まりました。元来、熊本ラーメンといってもルーツは久留米ラーメン系統から入ってきていて、県北地域は久留米に近いこともあり、例えば玉名のラーメンは独特の文化圏をもっているらしいです。

菊池市 幸亭の外観 その玉名から菊池川を溯上すると菊池にたどりつくから・・というわけではありませんが、熊本市内の熊本ラーメン店とは違った雰囲気のような印象を受けたので、訪問することにしました。熊本電鉄バスで国道387号線を一路菊池へ向かい、菊池の市街地に入り口あたりになる大琳時バス停に到着したのは、午前11時15分頃。お店までは山鹿方面に続く県道を少し歩くことになります。

 菊池の中心部である隈府周辺とは違い、まだ新しい町並みにはさまざまな業種のロードサイド大型店が軒を並べて、昨今は全国どこにでもある同じような風景は作り出しているのはいささか興醒めですが、10分ほど歩いてお店の前に到着しても、11時半の開店には数分の時間があり、「準備中」の札がかけられていたので、向かいのホームセンターで時間をつぶして11時31分頃に戻ってみると「営業中」になっていました。

菊池市・幸亭・カウンター席の向こうの厨房 二階建ての箱型の店はまだ新しそうで、店舗兼住宅のようですが、ホームセンター側の暖簾がかかっているドアを開くと、すでに先客がカウンターに一人。店内は4人テーブル席が4卓と、厨房に向き合う位置のカウンターに4席。それなりの収容人数はありそうです。一人なのでカウンター席端の先客とは反対の端に陣取り、目の前のメニューを確認します。麺類は普通のラーメンに加えて、「もやしラーメン」と「あまからラーメン」という品がありますが、まずはオーソドックスな「ラーメン」です。メニューには「替玉はございません!!」の注意書きから矢印が引かれ「大盛りは100円プラス」と書かれていたので、大盛りにしました。

菊池市・幸亭・店内のテーブル席 本日二人目の客ということもあり、数分のうちにカウンター上に「ラーメン」が運ばれました。まず目を引いたのは、トッピング。チャーシューというよりはハムのような色合いをした薄切りの肉が4枚載っているのですが、その薄さはある意味“芸術的”。厚さは1ミリほどしかない印象を受けます。麺を邪魔しないように、という主旨かもしれませんが、チャーシューとしては実に物足りない感じです。そこに10枚切りサイズほどの焼海苔1枚と焦がしニンニクに刻み青ネギ。熊本ラーメンというよりも久留米ラーメンに近い外観でした。

菊池市・幸亭・店内の旧店舗看板 麺も熊本のラーメンとしては標準よりも細め寄りですが、硬めの茹で上げを標準にしているのかもしれず、最後までヘタることなく食感も良く、細麺には厳しい傾向がある私でも満足できるもので、敬意を表して麺は満点★5つ。スープは最近主流になりつつあるネトッとコラーゲンたっぷり感を出す方向のタイプで、味はしっかりしていますが、何度も口に運ぶとくどく感じて飽きてしまいそうなので、★3つ。若い人たちにはこれでいいのかもしれませんが、年配客にはあっさり系豚骨スープも選べるとうれしいかも。

 全体として、熊本ラーメンと呼ぶには少し違うタイプなのかなと感じましたが、麺の完成度は高く、お値段も頑張っているようなので、総合では★4つにしました。ちなみに屋号を『幸亭』ではなく『幸帝』としているのは、いつか熊本のラーメン界に君臨したいという願いを込めてなのでしょうか、聞きそびれてしまいましたが、オーナーの意気込みは感じました。

所在地住所:菊池市西寺1751-8
電話 番号:0968-23-6005
営業 時間:11:30~15:00,17:00~20:00
店 休 日:木曜
サ イ ト:なし

2016年2月2日火曜日

合志市・でんすけ・豚骨ラーメン

こうしし でんすけ とんこつラーメン= でんすけ =

 「豚骨ラーメン」
  600円

 価格の満足度:★★★☆☆
 麺の満足度 :★★★★☆
 スープ満足度:★★★☆☆
 具の満足度 :★★☆☆☆
 総合    :★★★☆☆

 合志市の須屋で国道387号線から分岐して旧・七城町(現・菊池市)方面へ続く県道、通称「七城線」沿いに、昨夏に四角い箱のような建物が建ち、何かの店ができるんだろうと思っていたところ、秋になってもそろそろ冬を迎える頃になっても、一向に看板が出ないのでどうなっているんだろうと思っていたところ、昨年12月、ついに『ラーメン でんすけ』という看板と、1月2日オープンの予告が出ました。

でんすけ おみせのがいかん 正月2日に開店とは、また大胆な・・と思っていたところ、いつの間にやら1月17日オープンと予告看板が衣替えをしていたのですが、ラーメン屋の新規開店と知ったからには、どうしても一度は足を運ばねば・・ということで、いよいよ訪問を果たしました。平日12時を少し過ぎた時間帯なので、混雑しているのか気にしながらの訪問でしたが、案の定、駐車場にはかなりの台数の車。

 しかし、このお店の隣にはハンバーグ系のレストランが昨年春にオープンし、こちらはいつも繁盛しているため、共同利用らしき駐車場が混雑していただけで、隣のお店は玄関のベンチで待つ人の姿が見えたのに対して、広めの『でんすけ』の店内に客の姿はまばらでした。お店の内部は玄関を入った正面にガラス張りの厨房があり、厨房と向かい合わせで玄関に背を向ける感じのカウンター席が並び、左右のウィングにテーブル席がある構造になっています。

でんすけ てんないの ちゅうぼうがわ カウンター席横の厨房との出入り口付近にいたスタッフと目が合ったのですが、特にどこの席へと案内する風ではないので、「どこでもいいんですか」と訪ねると、「どうぞ」とのこと。開店からまだ半月、どこかまだ不慣れな感じがしました。テーブル席には、真ん中の衝立で対面した客が見えない構造のものがあり、知らずにファミリーで利用すると少々戸惑うかもしれません。

 さて、テーブルについても、一向に注文を取りにも来ない水も出てこない、もしやスタッフに見落とされてしまってたか・・と、厨房の方に様子を窺いに行っても、厨房のスタッフは全く気づかず。で、よく見れば、居酒屋チェーンにあるような店員呼び出しボタンが、それぞれのテーブルにあるのでした。だったら「ご注文がお決まりの方は、このボタンを押すとスタッフが伺います」くらいの表示はしておいて欲しいもの。でも、普通はすぐ、人数分の水くらい運んで来るでしょ??

 ボタンを押しました。凄まじい呼び出し音が店内の響いてギョッとしましたが、これくらい大きな音なら聞き漏らす心配はないのでしょう。スタッフに注文を伝えて待ちますが、相変わらず水は出てきません。他の客に目をやるとグラスは置いてあるし、テーブル上に水差しも置かれているので、いつまでも「水なし」のはずはないのですが、注文を聞きに来たスタッフは、グラスなし状態にあることが全く把握できなかった、ということなのでしょう。

でんすけ てんないの まどがわ 注文はオーソドックスな『豚骨ラーメン』で、運ばれてくるまでの時間は短めでしたが、案の定、グラスはなかったので「グラス、ないんですけど」と伝えると、「あ」と言いながら厨房の方に戻り、タイミングよくその時隣のテーブルにグループが来店したので、私の分も含めて一度に5つのグラスをトレイに乗せたスタッフ一人が戻ってきました。『ほら、やっぱり忘れてた!』

 さて、『豚骨ラーメン』の盛り付けは、かなり深めの丼の半ばから少し上あたりのところまで。盛り付け方の見た目の印象って美味しさの重要な要素だと思いますが、ラーメンがこの大きさの器にこの量だと少々貧相な印象を与えそうです。スープの量をあと少し減らして麺がもう少し表面に露出した方が、おいしそうに見えそうな気がしました。

 トッピングは、載せかたが不規則な薄めのチャーシュー3枚に、まばらなキクラゲ。縁に立っているはずの焼き海苔は丼の中の、しかも手前側にあって倒れてよく見えず、これではせっかくの海苔が泣くというものです。海苔を立てる位置すら、まだスタッフで標準化・共有化できておらず、トッピングの仕方だけで、おいしくなさそうに見えてしまいます。

でんすけ えいぎょうの りねんをかいた がく 麺は熊本のラーメンとしては細めで、むしろ博多ラーメンに近いもの。さりとて替玉はできず(メニューには載っていませんでした)、玄関には、熊本ラーメンを称えた営業理念のような情緒的な言葉が並ぶ大きな額が掲げられていたので、熊本ラーメンに属するのでしょう。それなりにコシはしっかりとしているようなので、茹で方の指定ができれば、さらにありがたいなと思います。麺はなかなかのデキで★4つとしました。

 変わった趣向は、二種類の味変アイテムがスプーン付きで、小皿に載ってついてくることでしょう。一つは辛味噌、もう一つは焦がしニンニクのマー油味噌。もともとのスープもやや味噌っぽい色があるので、よく合います。最初運ばれた際のスープは、どこかインスタントラーメン的な麦臭さが伴っていたのですが、マー油系味噌を溶いたところ定番・熊本ラーメンの香りになりました。

 スープは最近の傾向からすれば、むしろあっさり豚骨系のようで、それほどクセがなくまろやかな感じがします。反面、どこか一押しが足りないようにも感じました。調味料系の味はかなり少なめで、豚骨スープで正面から勝負しようという意気込みは感じられました。全体としてはまだ荒削りな未完成の一品で、これからスタッフも厨房も手馴れて、味も印象もどこまで変わってゆけるのか、楽しみなラーメンなのかもしれません。

でんすけ かべにはりだされたメニュー すいせんしゃ やくしょくめいいり 余計なお世話で一言付け加えると、屋号もお店の外観もいかにも居酒屋っぽい感じで、何だか間違えられそうな気がします。屋号は、別の感覚で選べなかったのかなぁ・・。ちなみに隣のハンバーグ系のお店は、親会社名そのままの読み方の『華乃屋』(かのや)ですが、こちらのラーメン店も同じ『かのや』という肉屋さんが経営しているお店のようで、壁に貼り出された写真入りメニューには、実名?と役職名付きで、オーナー会社の人物らしい方のお薦めの品であることが書かれていました(シャレだとは思いますが)。

 なお、所在地の番地がいろいろなネット情報に「5620-5」と掲載されているのですが、メニューの末尾に下記の住所番地が印字されていたので、こちらの「5620-3」が正解と思っています。お尋ねしたところ、定休日はまだ決まっていない、2016年2月中は休まず営業する予定、とのことでした。

所在地住所:合志市野々島5620-3
電話 番号:096-242-2400
営業 時間:11:00~24:00
店 休 日:未定
サ イ ト:なし