2014年1月27日月曜日

熊本市南区・いっぷくラーメン・ラーメン

いっぷくラーメン・ラーメン = いっぷくラーメン =

 「ラーメン」 550円

 価格の満足度:★★★★★
 麺の満足度 :★★★☆☆
 スープ満足度:★★★☆☆
 具の満足度 :★★★★☆
 総合    :★★★☆☆

 熊本市南部にもラーメン家が多いのですが、東パイパス沿いにあるこのお店、看板の「ラーメン」の文字が逆さまになっているので(お店のサイトに画像あり)、以前から気になっていたのですが、ちょうど熊本市南部まで出かける必要があったので、お昼時にあわせて立ち寄りました。

いっぷくラーメン・店内 店内に入ると壁に貼られているポスターに『天草大王塩ラーメン』・・って、あれ?最近どこかで見かけたような・・?思い出せないまま、メニューに並ぶ多種多様なメニューからシンプルイズベスト、と「ラーメン」を選びました。凝ったメニューや奇をてらったメニューはベースのスープの味がよくわからないことがあるので、お店の力量や味を知るには普通のラーメンが一番です。ただしメニューには副題?として『進化系!濃厚熊本ラーメン!』と記されているので、果たしてどんなスープをまとって登場するのでしょうか。

いっぷくラーメン・壁面のサイン入り色紙 厨房との境にあるカウンター上の壁には夥しい数のサイン入り色紙が貼り出され、地元民放のTV番組で取材に訪れた人々が残していったものが多いようですが、日付を見ると9年前に取材日が集中していました。当時はきっと行列ができていたことでしょう。古いものは1993年の日付になっていたので、根強いファンに支えられ続けているお店のようです。

いっぷくラーメン・こだわりシート テーブル上には「いっぷくラーメンのこだわり」と銘打たれたリーフレットが載っていました。スープ、麺、サイドメニューの餃子と焼き飯は、餃子の皮に至るまですべて自家製だそうで、これは期待できそうです。スープは豚骨100%の豚骨ベースと、熊本県のブランド鶏『天草大王』の鶏ガラ100%のスープがあるそうな。どうやら、進化系濃厚のスープとは豚の大腿骨と頭骨だけを使い、最近トレンドの背油は使わない独自の製法ということのようです。

 注文から5分ほどで進化系濃厚スープの「ラーメン」が運ばれてきました。まず麺は中太のストレート系。スープは淡褐色でギラギラ脂が浮くような感じではなく、むしろあっさりとした外観です。トッピングは大きめのチャーシュー1枚に、半熟卵1/2と刻みネギ、メンマと1/8サイズの焼き海苔1枚に、黒いマー油。

いっぷくラーメン・メニュー 恒例により一口めはスープから。外観から連想したようにコクがありつつコテコテした感じではなく、むしろあっさりした感じにさえ感じられますが、何か物足りなさを感じてしまったのでした。そういえば、熊本交通センター近くの『酔虎』でオーナーから聞いた話では、開店直後はどうしてもスープがあっさりしていて、こってり系が好みなら夜遅くに食べた方がいいということでしたっけ。こだわりのスープながらも個性を発揮しきれていない感じで、スープは標準レベルの★3つです。

いっぷくラーメン・外観 麺はどうやら中太麺。固めでオーダーしたので食感は悪くありません。リーフレットには、中太麺、縮れ麺、太麺の3種類の麺があると書かれていますが、注文時は茹で加減を聞かれただけで麺の選択は何も尋ねられず、メニューの「お客様のお好みをお選びください」欄にも、麺の選択ができるとは書かれていません。つまり、注文したメニューによって麺が決まるようです。選べるものなら絶対に太麺で食るのですが、中太麺の宿命か少々パサつく感じがありもう少し粘り感が欲しいところです。麺も★3つ。

 うれしかったのは、お値段が550円と手ごろであること、そしてそのお値段としてはトッピングが充実していることでしょう。チャーシューは柔らかくスープとの味のなじみもよく、なかなかいいできばえです。全体としては標準的な水準ながらもこのお値段でトッピングの充実ぶりは★4つでした。

 ところで、お店では思い出せなかった『天草大王塩ラーメン』の既視感ですが、帰宅して前のレポートを確認していたら、なんと3週間前に訪問したばかりの『マルイチ食堂』で、同じ名の一杯を食しているではないですか。サイトで確認すると、実に同じ系列のお店だったことが判明しました。

所在地住所:熊本市南区田井島221-1
電話 番号:096-378-7934
営業 時間:平日 11:00~16:00・18:00~21:30、土日祝 11:00~21:30
店 休 日:不定休
サ イ ト:http://www.ippuku-ramen.net

2014年1月6日月曜日

熊本市中央区・マルイチ食堂・天草大王塩ラーメン

マルイチ食堂・天草大王塩ラーメン = マルイチ食堂 =

 「天草大王塩ラーメン」 650円

 価格の満足度:★★★★☆
 麺の満足度
   (太麺):★★★★★
  (中太麺):★★★★☆
 スープ満足度:★★★★☆
 具の満足度 :★★★☆☆
 総合    :★★★★☆

 熊本の中心繁華街で昼間営業しているラーメン店は、チェーン店を除けば食べ尽くしたと思っていたところ、え?こんなところにラーメン屋さんあったっけ??という場所に暖簾がかかっていました。ずいぶん以前に訪問した『にぼらや』から、たった20メートルほど西、同じ酒場通りには天草大王塩ラーメンという、何かこだわりを感じさせるネーミングのラーメンの看板が出ていました。

マルイチ食堂・外観 黄色い暖簾には『マルイチ食堂 塩ラーメン専門店』の文字。好みの豚骨系ラーメン店ではありません。コンソメ的な感じがつきまとう鶏臭さに引いてしまった、同じ鶏・塩味の『てしお』の記憶がよみがえって、暖簾をくぐるのは逡巡したものの、天草大王といえば熊本を代表するようになったブランド地鶏ですから“わさもん”の血が勝って意を決し、店内へ。

 周囲は夜の歓楽街、しかも平日のお昼少し前ということもあり、店内にまだお客さんの姿はありません。お店自体はこじんまりとしていて、カウンター7席と壁際の2人掛けテーブル2卓のみ。平日だけランチタイム営業をしているのは、歓楽街とはいえ少し歩けば市役所をはじめオフィス街もあるからでしょうか。

 カウンター席に座り、さてメニューは・・と探しはじめたところでメニューらしきものはなく、壁にもお品書きは見当たりません。唯一『社長室』と小さな札が掲げられたドアに、割引クーポン券の説明書きが貼り出されているだけ。もう一度カウンター上に目をやると、喫茶店のテーブルに置いてありそうな、透明プラスチック製の逆さT字型でお品書きを挟み込む、小さなメニュースタンドがありました。

マルイチ食堂・卓上のメニュー "LUNCH MENU" と書かれたそのメニューに、「天草大王塩ラーメン」と「替玉」としか書かれていないことに気づいたのとほぼ同タイミングで、厨房の若い女性店員さんが「麺は、太麺と中太麺のどちらにされますか?」と尋ねてきます。『ははあ、昼は一品だけでやっているってことね。』と納得して、細麺苦手にはうれしい太麺をオーダー。メニューには太麺180gと中太麺120gから選べると書かれています。すると続けて「ご飯はお付けしますか?」

 ああ、いまちょうどメニューの“そこ”読んでるところだぃ!と思ったのは「ラーメンをご注文の方はご飯サービス!!」という文字をまさに読んでいたから。二重の炭水化物はお断りしつつも、替玉があるなら太麺食後の替玉に中太麺も味わってみようかとモクロんだのでした。

 厨房のステンレス製什器に、マグネットで貼り付いている茹で時間タイマーが鳴りましたがオーナー静観。しばらく後にもう一度鳴ったところで、麺は湯から上げられました。なるほど、太麺。待ち時間の間に正午を過ぎて昼休みタイムに入ると、次々にお客さんがやってきて、数分の間にカウンター席は4名に。私もそうでしたが、来たお客さんすべてに「クーポン券お持ちですか?」と尋ねるところをみると、街頭で割引クーポン配っているか、タウン誌などに割引クーポンをつけているようです。

 私は持ち合わせていなかったので、尋ねられた際に「残念ながら・・」と切り出すと、店員さんキョトンとした表情。まあ、フツーに「ある」とか「ない」とか答えりゃいいものを・・・(^^;

マルイチ食堂・店内 “大王”様は、ほどなくカウンター越しに「熱いので、縁の方をお持ちください」とのご親切なアドバイスとともに、手渡されました。塩ラーメンらしい透明感のあるスープです。トッピングには薄めにスライスされたチャーシューが1片と半熟卵1/2、メンマと1/8サイズの焼き海苔1枚、刻みネギに、てっぺんには何やら橙色をした糸状のものが?サフランの雄しべを乾燥させた食材を思い出しました。

 一番の課題だった香りに鶏臭さはなく、焼き海苔のいい香りが最初に鼻をくすぐります。スッキリとした味わいで、イヤらしさは全くなく、杞憂でした。さすがは天草大王というべきか・・?贅沢いえば、スッキリさに加えてコクや力強さも感じられたらというところで★4つ。完成度からすればスープは★5つでもいいのかも。

 そして麺!たまご麺のようで黄色が濃くとても強いコシと粘りに弾力もあって、縮れが入って茹で加減はやや硬め寄りときたら、私の好みとしてはベストコンディション。文句なしの★5つ満点・・じゃ足りないくらい。

 この太麺は、最高にいいです。

 トッピングはチャーシューの薄さが気になります。麺を持ち上げるだけで形が崩れて断片になるので、せめて厚さ3ミリは欲しいです。トッピング全体では標準的な★3つですが。

 さて、それでもどうしようかと迷いつつ、替玉は中太麺で。皿に盛られて手渡されたものをスープに投入し、ほぐしてスープになじませてから味わいました。この中太麺が熊本のラーメンとしては標準的な太さになります。こちらはストレート系なのですが、太麺と同じくコシと弾力が感じられました。ただ、太麺を味わった後だけにどうしても粘り強さを比較してしまい、中太麺は★4つ。

 全体には、新ジャンルの熊本ラーメンとしてみれば大健闘。特にこの麺は素晴らしいものです。じゃあこれが豚骨に合うのかといえば、この塩の鶏ダシのスープだからこそ持ち味を発揮できる、といえるかもしれません。でも、食後にまだ豚骨系が食べたいなぁ・・・と思えてしまうので、総合で★4つ。恐るべし熊本豚骨。

所在地住所:熊本市中央区下通1丁目5-21 有楽丁ビル1F
電話 番号:096-355-1109
営業 時間:18:00~翌 3:00、平日のみ 11:30~15:00 もランチタイム営業
店 休 日:不定休
サ イ ト:なし