2008年5月20日火曜日

熊本市中央区・赤のれん・ラーメン

= 赤のれん =
赤のれん・ラーメン
 ラーメン  630円

 価格の満足度:★★★☆☆
 麺の満足度 :★★★★★
 スープ満足度:★★★★☆
 具の満足度 :★★★☆☆
 総合    :★★★★☆

 『サンロード新市街』のアーケード街に面しているお店で、ここにラーメン屋さんがあるとはついぞ気づかなかったお店です。建物が取り壊された跡地に「え、前は何のお店があったんだっけ?」と思い出せないことがよくありますが、いつも歩いている商店街でも、ひたすら歩いているだけだと、案外お店を知らないものです。

赤のれん・外観 さて、お店の看板には『こだいこ』と同じように『元祖 熊本ラーメン』の文字が。きっとかなり以前からこの地で営業しているのでしょう。お店に入ると、おかあさんと娘のような女性二人で切り回しています。つい、沖縄でそばを食べ歩いた食堂を思い出します。かの地も食堂の主役は、おかあさんやおばーなのであります。

赤のれん・店内の似顔絵 店内には似顔絵が飾られていて、おかあさんの表情が厨房にいる女性とちょっと違うぞ?と思って、「あれ、おかあさんたちの似顔絵ですか?』と尋ねてみると、細身の似顔絵よりも体格がずいぶんいい(^^;女性の方が、「ああ、あれはオーナーです。」と教えてくれました。きっと夜の部では厨房に立っておいでなのでしょう。

赤のれん・店内 さて、麺はストレート系で熊本ラーメンとしてはほぼ標準的な太さですが、パサついた白っぽい麺とは一線を画したしっとり感があって、『こだいこ』の卵麺との少し違う、市街地中心部の熊本ラーメンには珍しいタイプで好きですね(^^)。

 スーブは白濁トンコツのコッテリ系。味わい深くておいしいのですがちょっぴり塩気が強く、僅かに後に何か残る感じがありました。

赤のれん・店内カウンター席上の写真つきメニュー 具は定番のチャーシュー、キクラゲ、味付けゆで玉子、海苔ですが、壁にある写真つきメニューと比較すると、ずいぶん具の量が少なく、玉子は写真メニューでは半分入っているはずが実物は四分の一。コスト・価格高騰を吸収すべく値段では頑張っているとしても、写真メニューとの落差は大きすぎる感じも…。

赤のれん・カウンター上のメニュー 帰りがけ、似顔絵を写真に納めてからお店の外も写真に納めていると、中の女性お二人は「あ、外まで写真撮ってる」という感じでお店の中で会話しながら、こちらに興味津々の視線を向けていました。

 なお、店内の写真撮影には、いつも必ずお店の方の許可をいただいていることを書き添えておきます。

所在地住所:熊本市中央区新市街8-1
電話 番号:096-322-9662
営業 時間:11:00~翌 3:00
店 休 日:火曜
プ ロ グ:http://red.ap.teacup.com/akanoren/ (更新頻度は少ないようです)

2008年5月12日月曜日

熊本市中央区・高松食堂・中華そば

= 高松食堂 =
高松食堂・中華そば(醤油こってり)
 中華そば
(醤油こってり) 600円

 価格の満足度:★★★☆☆
 麺の満足度 :★★★★★
 スープ満足度:★★★★☆
 具の満足度 :★★★☆☆
 総合    :★★★★☆

 上通がアーケード街に面したラーメン屋さんばかりなのに対して、下通アーケード街に面したラーメン屋さんはない!食べ歩きを始めてみて気がついたのですが、それだけに路地や裏道に入るとラーメン屋が多いようです。

高松食堂・外観 『こだいこ』を訪問して食べ終えたあと、下通アーケード街へ抜ける途中で見つけたのが、この『高松食堂』でした。以前は上通の裏路地に洋風居酒屋を出していた同じ屋号のお店がありましたが、ロゴが似ているようで、業態変更で移転したのかもしれませんが、最近全国各地にチェーン展開している、ご当地名を冠した『**食堂』という定食屋さんとは全く別のお店ですし、移転?前の『高松食堂』は10年以上前からありました。

 さて、まだ開店準備中という雰囲気の11時半を少し過ぎた頃、のれんが出ていたので覗き込み「やってますか?」と尋ねるとやっているとのことだったので、フラリと立ち寄って、入ってすぐのカウンターに陣取ります・・といっても、このお店、厨房をコの字型に取り囲むカウンター席しかありませんが(^^;。

高松食堂・カウンター席上の名刺群 そのカウンター席上の壁には、お店を訪問した方々の夥しい数の名刺が貼り出されていました。マスコミ著名人の色紙ばかりを貼り出すのは、それはそれで一つのスタイルと思いつつも、市井で働く人々の名刺を平等に並べて貼り出してくれるお店の姿勢って、とても好きですね(^^)

高松食堂・店内の黒板メニュー 壁の黒板に白墨で書かれたメニューがありました。こちら『高松食堂』のラーメンは熊本ラーメンではなく、あくまで『中華そば』のようで、[中華そば][つけ麺][担々麺]というカテゴリーに分類されています。それでも『こってり』と『あっさり』があるところを見ると、こってりは豚骨か豚がベースなのでしょう。熊本ラーメンと対比したかったので『醤油こってり』を注文しました。

 まだお客さんは誰もいませんから、すぐに「はいどうぞ」。ところでスープは白っぽい豚骨ベースが主体ではないようで、醤油味の濃縮タレをのばしたような透明感があるものでした。豚骨にもいろいろな部位があるでしょうから白濁しないダシの取り方もあるのでしょう。一口すすってみるとなるほど確かに熊本ラーメンというより『中華そば』の名の方がしっくり馴染む味です。後に残る感じはほとんどありませんが、水を口に含むと僅かに甘いようなネチッとした感じがあり、もっと水が欲しくなるような感じがあります。

高松食堂・カウンター前のメニュー 麺はやや縮れが入った中太麺で、熊本ラーメンの白っぽいストレート系とは異なるタイプです。卵をつなぎに使ったらしき黄色い色をしていて、シコッとした食感は「お久しぶりにお目にかかりま~す(^^;」でした。熊本ラーメンのスケールで評価するのはちょっと無理があるかもしれないなと思いつつも、このタイプの麺は大好きですし、コシも強いので麺は満点★5つ!

 トッピングはメンマ、チャーシュー1枚、鳴門巻1片、焼海苔1枚のオーソドックスな『中華そば』ですね。焼き海苔は縁に立てて半分空中に出した状態にするのが昨今の流行のようですが、こちらは頑固に懐かしい中華そばスタイルでベッタリとスープ表面に張りついて浮いています。よしっ(^^)!

 それから刻んだ白ネギが表面を覆っていて、残さずすくって食べる“Mottainai”は、スープまで飲み干す完食をしないと無理かな~。

 お値段としてはちょっと少なめですが、真面目に正統的な中華そばを作ろうとしている意気込みを感じまして、総合は★4つです。

高松食堂・店内 開店直後の入店でしたが、厨房の男性に写真撮影の許可を求めると「何に使われるんですか」と尋ねられました。食べ歩き中と伝えると、それを厨房の奥で聞いていたらしいおかみさんが、しばらくして「食べ歩きされてるんですか~」と笑顔で声をかけてくれました。

 しかし、食べ歩きといってもまだ7軒めですし、ここで『沖縄そば探訪』の話を持ち出すこともあるまいと、「そうですよ」と答えるだけに留めておきました。

所在地住所:熊本市中央区新市街2-5 フロンティアビル1F
電話 番号:096-355-5228
営業 時間:11:30~14:30、18:00~翌 4:00
店 休 日:日曜
サ イ ト:http://www3.ocn.ne.jp/~takutaku

2008年5月9日金曜日

【移転】熊本市中央区・こだいこ・中盛ラーメン

こだいこ・中盛ラーメン= こだいこ =

 中盛ラーメン
 (あっさり) 750円


 価格の満足度:★★☆☆☆
 麺の満足度 :★★★★☆
 スープ満足度:★★★★★
 具の満足度 :★★★☆☆
 総合    :★★★★☆
 こだいこ・店への入口 註:すべて移転前に撮影しているので、現店舗の画像ではありません。
 熊本市内で一番夜が賑わう繁華街の一角、ビルの奥まったところにある老舗です。隣は花屋さんですが、こういう場所にあるお店ですから、スナックのママやお気に入りの娘さんにプレゼント持参で行く花を買う方が上得意様なのでしょう(^^)。(この段落は移転前のロケーションについての記述です)

こだいこ・外観 『こだいこ』という店があることは知っていたものの、場所は知らなかったのですが、日頃はあまり足を運ばないエリアとはいえ、何度か歩いている道沿いに看板を発見しました。無意識に歩いていると、見ているようで見ていないもの(^^;。ビル1階の奥まったところにあるドア上には、『元祖熊本ラーメン』と記されていて、そんじょそこらのお店とはわけが違うぞ!というプライドが感じられます。

こだいこ・店内壁面の色紙 お店の中はレトロな感じで、壁にはサイン入りの色紙がビッシリと張り巡らされています。中にはかなり年季が入った色のものもあり、歴史を感じさせてくれるお店です。壁のメニューは無塗装のトタン板に黒い手書き文字風のフォントを印刷してあり、なかなか手が込んだものです。

こだいこ・店内壁面のトタン板メニュー ラーメンにはいろいろな種類がありますが、基本の「こだいこラーメン」は盛りの量と『あっさり』『こってり』2種類のスーブの組み合わせができるようなので、中盛のあっさり味を注文しました。

こだいこ・お店の歴史解説 テーブルに置かれたメニューの表紙には、このお店の歴史が紹介されています。1954年、久留米ラーメンをベースに熊本ラーメンを作り出して熊本県・玉名市に出店したそうな。その後1957年、この地に進出して以来、頑固親父がずっと仕込みをしているとのこと。なるほど『元祖』を名乗るだけのことはあります。

 その頑固親父のラーメン、麺はストレート系の細麺ですがしっかりとしてコシを感じます。つなぎに卵を使っているそうなので、細い麺でありながらモソッとした感じではなくツルッとしているのでしょう。これが太麺だったら大好きなんだけどなぁ…。

こだいこ・メニュー スープは3日がかりで作るそうで豚の頭だけのトンコツベース。そこに味噌が入ったような褐色のスープは実にコクがあっておいしく、細い麺を力強くサポートしてくれるといった感じです。

こだいこ・店内お昼時の風景 トッピングはチャーシュー2枚、刻みキクラゲ、刻み青ネギとシンプルで、お値段としてはやや物足りない感じがしましたが、長浜や久留米のラーメンは、味付け卵が載らないのが普通ですから、このくらいが標準と思った方がいいのかも。手間ひまかけている分でしょうか、お値段高めで総合★5ついきたいところ、1つ減で★4つ。

所在地の住所:熊本市中央区花畑町10-4(お店のfacebookページによる。地図情報では花畑町10-8の位置あたりにあるはず)
訪店時の住所:熊本市花畑町13-11 パワーズビル1F
電話 番号:096-352-2058
営業 時間:日~木曜      11:30~翌 5:00
     :金・土・祝祭の前日 11:30~翌 6:00
店 休 日:不定休
サ イ ト:https://twitter.com/kodaikoramenn

2008年5月7日水曜日

熊本市中央区・一麺や・らーめん

= 一麺や =
一麺や・らーめん
 らーめん  550円

 価格の満足度:★★★☆☆
 麺の満足度 :★★★☆☆
 スープ満足度:★★★☆☆
 具の満足度 :★★☆☆☆
 総合    :★★★☆☆

 熊本市周辺はもとより県内一円を商圏にして、熊本県内では圧倒的な存在感のある『鶴屋百貨店』の横に『駕籠町通り』という、両側の歩道だけ屋根がかかった狭い商店街があります。時々お店が入れ代わるので、単身生活で熊本をしばらく離れている間の街の変化にはなかなか気づかず、うかつにもこの通りにラーメン屋さんができていたとは知りませんでした。

一麺や・外観 市内への用事の帰り道、そのあたりに足を運ぶと『一麺や』というお店と『ヨダレ屋』という2軒が並んで、同じ建物に入っています。1階が一麺屋で2階がヨダレ屋という構造のようで、同じ経営なのか全く別のお店なのかはわかりませんが、とりあえず入りやすい1階の『一麺屋』さんの暖簾をくぐることにしました。

一麺や・店内カウンター席 古材も使っているようですが、木が主体の内装は落ち着いた空間を醸し出してくれ、とてもいい雰囲気です。特に木の風合いを活かした壁際のカウンター席が好みの感じだったので、そちらに陣取り、シンプルにラーメン…じゃなくて『らーめん』を注文しました。

一麺や・店内の掲示 壁のメニューを見ると『替玉』があるようです。ということはこのお店、熊本ラーメンというよりも博多か久留米のラーメンの系統なのでしょう。すると、例のストレート系細麺が登場するのでしょうか。そのメニューには載っている『葱らーめん』は、ネギ価格が高騰したためお休みするとのこと。物価高の影響はいろいろなところに出るものです。

 さて、予想通り目の前に置かれた丼にはストレート系の細麺で、シコッとした食感はあるものの、どこかパサっとした感じです。これが福岡系のラーメンの特徴ですから当然なんですが、太麺好きな私は物足りない感じがしてしまうのでした。あくまで個人的な好みですが。…とか言いながら、替玉100円はしっかり食べてみました(^^;、皿に乗って少し醤油系のタレで味つけされた状態で出てきました。

一麺や・店内 硬めの麺好きには、細麺のラーメンは大盛りを頼むんだったら、そうではなく普通サイズ+替え玉が鉄則ですが、やはり替玉の方が論にしっかりコシが残っていて、最初よりもいい感じでした。最初に『麺硬め』をお願いした方がよかったかも。

 豚骨ベースのコッテリとしたダシは、濃厚な感じがしますが、食べた後に口に残る感じがあるのと、塩分がかなり強めなのが気になります。トッピングは三枚肉な形をしたチャーシュー1枚とキクラゲ、刻みネギ。お値段からすれば妥当なところでしょうか。味付け卵のトッピングがお好みの場合は、別料金です。

 価格は健闘していると思いつつ、同じ500円台で卵が載っていた桂花や山水亭との比較では、やっぱりもう少しトッピングに工夫が欲しいかなぁ(^^)。総合は★3つです。

所在地住所:熊本市中央区中央街1-1
電話 番号:096-351-7810
営業 時間:日~木曜 11:30~翌 3:30
     :金・土曜 11:30~翌 5:00
店 休 日:無
サ イ ト:無

2008年5月2日金曜日

熊本市中央区・山水亭・山水亭ラーメン

= 山水亭 =
山水亭・山水亭ラーメン
 山水亭ラーメン 550円

 価格の満足度:★★★★★
 麺の満足度 :★★★☆☆
 スープ満足度:★★★★★
 具の満足度 :★★★★☆
 総合    :★★★★☆

 熊本市内上通りのアーケード街にあるラーメン屋さんで、それなりの歴史があるお店です。実は、熊本市内中心部のラーメン屋さんは下通側にかなり集中していて、上通側にあるお店は意外にも4店舗だけ。そのうち2店舗は同じ『こむらさき』のお店ですから思ったほど多くはないのです。熊本を8年間離れている以前にはもう1軒『青龍』というラーメン屋さんがあり、私は気に入っていたのですが、閉店してしまいました。

山水亭・外観 この『山水亭』は最近オーナーが代替りしたらしく、それを機会に内装のイメージを変えたらしいので、上通側では初めて訪問してみました。雰囲気が変わったとはいえ、店頭で肉まんを売るスタイルは変わらず健在のようです(^^)

山水亭・店内 ところがお昼時「満席でしばらく待ちますよ~」と言われてしまいました。これはかなり人気店のようです。仕方がないので時間差攻撃を仕掛けることにして20分ほど近くの書店で立ち読みをしたあと再度訪問すると、壁際の太い柱を取り囲むように作ってあるカウンター席の隅に陣取ることができました。

 注文はシンプルな看板メニューの『山水亭ラーメン』。混雑のピークが過ぎていたこともあり、待ち時間のストレスは感じることなく運ばれてきました。
山水亭・メニュー 麺は白っぽい細麺のストレート系で、熊本のラーメンというよりも長浜ラーメンに近い感じ。コシはそこそこあったものの少し柔らかいモサッとした感じが伴って、もし麺の硬さが指定できるなら硬麺に茹でてもらった方が私好みだったかもしれません。ただ麺の硬さが注文できるのかは未確認です。とはいえ、これはこの麺の個性なのでしょう。麺の好みにはどうしたって個人差があります。

山水亭・玄関横の立看板 豚骨ベースのダシはいい味です。味噌が入っているのかそれとも何かの焦げ色がついているのか、白っぽいのではなく褐色サイド。トッピングはチャーシュー2切、刻みキクラゲ、味付け茹で玉子(双子の卵だった)が半分。このお値段とすれば大健闘ではないかと思います。

 ということで、スープと価格は大健闘の★5つ。総合でも★4つでした。

 お店の入口の上の湾曲した外装に呪文のような小さな文字列が並んでいるので、何だろうと思って近づいてみると、こんなことが書いてありました。(追記註:現在は消されています。)

山水亭・入口上の外壁に書かれていた文字 『さんすいていのさんすいっていろんないいことがあつまってくるっていういみってせんせんだいのじいちゃんがいいよった』
 →『山水亭の山水って いろんないいことが集まって来るっていういい意味だって 先々代の爺ちゃんが言いよった』

 3代目が、改装にあたって創業者の初心を忘れないようにと、外装にさりげなく書き入れたのでしょうか。なんだか微笑ましくも、心意気を感じたのでした。

所在地住所:熊本市中央区上通町6-18
電話 番号:096-325-1800
営業 時間:11:00~21:00
店 休 日:火曜
サ イ ト:http://www.sansui-tei.com/