2013年2月25日月曜日

熊本市中央区・ろくとん軒・ぶたぁ麺

ろくとん軒・ぶたぁ麺 = ろくとん軒 =

 「ぶたぁ麺」 580円

 価格の満足度:★★★☆☆
 麺の満足度 :★★★★☆
 スープ満足度:★★★☆☆
 具の満足度 :★★★☆☆
 総合    :★★★☆☆

 何度か足を運びましたが、昼間は営業しておらず訪れる機会がなかったお店です。30年以上も前、現在このお店がある場所から徒歩2分ほどのところにあったアパートに住んでいたことがあり、このエリアはとても懐かしく、いつか近くを通りかかった時に訪れたいと思っていましたが、たまたま夕方6時前に近くを通りかかる機会ができたので、予定外でしたがせっかくのチャンスと思い、立ち寄りました。

 お店の周囲はほぼ住宅街で、小さな事務所や幼稚園、自動車学校もありますが、半世紀以上前のこととはいえ近くを流れる坪井川が氾濫して水没したことがあるこのエリアの北側には、後の防災対策で設置された広大な遊水地が広がっています。そんなエリアに夕方忽然と出現するのが『ろくとん軒』。実はお店は二枚看板で『六丁目』という串焼き居酒屋のいわばラーメン事業部が『ろくとん軒』。

ろくとん軒・外観 『ろくとん軒』と染め抜かれた白い日除け暖簾がかかる戸口らしき場所に近づくと入口はなく、少し奥の間口に下がる串焼き屋『六丁目』の黒っぽい暖簾がある戸口に『ラーメン』と書かれた赤提灯が下がっていたので、迷いながらもそちらへ。入口はそちらでした。お店のサイトによれば建物は元農機具小屋だったそうで、板張りの壁や木組みはいい雰囲気を感じさせてくれます。そういえば私がこの町内に住んでいた当時、現在の遊水地やその一角にある必由館高校のグラウンドあたりは一面の田畑でしたから、近所にまだあった兼業農業の農機具小屋だったのかもしれません。

ろくとん軒・店内 店内の座卓には、ファミリーで串焼きを食べに来ていた先客が既に一組。すっかり居酒屋の雰囲気になりきっていたので、念のため「ラーメンやってますか?」と尋ねてみます。当然のことながらお返事は「やってますよ!」の一言で、安心してカウンター席につきました。カウンター席は2人がけの長椅子で、お一人様にとっては少々扱いにくかったのですが、斜めに引いて横から着席しました。

 カウンター席上の壁には居酒屋メニューが板書されて並び、眼前の冷蔵ショウケースには寿司屋さながらに鮮魚が見え、おいしそうです。厨房では大きな串焼きが炭火に淡い煙を上げながら、ジュジュジュと音を立てています。刺激された五感と時間帯ゆえ飲みたくなる誘惑は膨れ上がるばかり・・・・。しかしここはひたすら耐えてラーメン!

ろくとん軒・メニュー 麺は“小屋炊き豚骨らーめん”カテゴリに『ぶたぁ麺』、“熊本鶏塩らーめん”に『鶏塩麺』の二種類が基本で、それぞれの大盛りとして『ぶたぁ麺』には『メタボキング』、『鶏塩麺』には『メタボクィーン』があります。ネーミングからしていかにも高カロリー(^^;。例えば『ぶたぁ麺』には「麺二倍、チャーシュー四枚、背脂多量、にんにく多量、胸焼け注意」と小さく添え書きされています。チャーシュー四枚は一向に構わないのですが、背脂多量はさすがに引いちゃいました。注文は『ぶたぁ麺』。

 開店直後の準備がこの時間帯にはまだ続いているらしく、店員さんたちはテーブル席やカウンター席に何かを並べたり、厨房からフロアや屋外へと頻繁に出入りして慌しく、どこか落ち着かない雰囲気の中、串焼きに振り塩パラパラの後、炭火上で炙っている様子は確認できるのですが、いつまでたってもラーメンの調理にかかる気配が見えません。どうなっとるんじゃ?と思い始めた頃、ようやく目の前の店員さんが一束の麺を冷蔵庫から取り出して調理を始めました。営業時間入り直後でまだいろいろな段取りができていなかったのでしょうか、先客1ファミリーと私以外には誰もお客さんがいなかったにもかかわらず、『ぶたぁ麺』が登場するまで10分ほどが過ぎてしまっていました。

 さてさて『ぶたぁ麺』。スープがやや少なめで丼の内側一面やトッピングの表面に黒っぽい粉が見えています。『やられた、振りコショウかぃ!』と身構えて口に運ぶと、チープな粉末コショウ臭さや刺激は感じなかったので、ひとまずホッとしてスープを味わうと、やっぱりどうも塩分きつめ。豚骨ベースでダシはよく出ているようですが、まろやかさがあと少し欲しいかも。食後には口の中に僅かな甘ったるさが残り、スッキリとしたキレが欲しく、水も欲しくなりました。★3つ。

 麺は、熊本ラーメン標準のストレート系中細麺。硬めの茹で上がりでコシもあり、いい感じです。欲を言えば量が少なめ?これなら麺二倍の『メタボキング』でもいけるかも、と感じました。ちなみに替え玉はなく大盛りなら200円upなので、そうとわかっていれば大盛りでよかったのかも。もしや量少なめ感は『飲みたい!』を我慢して迎えた夕方の空腹がなせるワザだったのかもしれませんし、粘りがもうひとつと思いつつシコシコの食感は茹で加減ドンピシャで好ましく、麺は★4つです。

ろくとん軒・元は農機具小屋の板張り トッピングは、厚手ながらも小さめの自家製らしいチャーシュー1片と刻みキクラゲ、刻み青ネギ、1/8サイズの焼き海苔1枚。チャーシューはトロッとした食感も味もスープや麺と馴染みがよく、完成度が高いです。無理して薄めのスライスで2枚載せ仕立てにするよりは、この厚みの方がチャーシューの持ち味は活かせるでしょうが、せめてもう一枚チャーシューが欲しいよぉ~!焼き海苔は、色も厚みも薄めなので黒々としたいい海苔を使って欲しいところですが、チャーシューの味と完成度に免じてトッピングの★は3つ。

 価格比の食べ応えはもう少し欲しいかもと思いつつ、グレードが高い麺とチャーシューに対して600円を割る価格設定には意気込みも感じます。コストパフォーマンスは標準的なところで★3つ、総合も★3つでした。スープのやや荒削りな感じが丸くなり塩味が気持ち抑えられれば、いい感じの一杯になると思います。食べ終えて夕刻の住宅街に出ると、季節はもうすぐ春のこの季節、まだ夕暮れの明るさが残っていたので、いつものように坪井川沿いのウォーキングコースを歩いて家路に着きました。

所在地住所:熊本市中央区坪井6丁目15-10
電話 番号:096-335-7855
営業 時間:17:30~24:00
店 休 日:不定休
サ イ ト:http://www.mamiree.net/cn30/index.html

0 件のコメント: