北熊支那そば 690円
価格の満足度:★★☆☆☆
麺の満足度 :★★★★☆
スープ満足度:★★☆☆☆
具の満足度 :★★★☆☆
総合 :★★★☆☆
熊本市内のあちこちで見かけるだけでなく福岡空港の近くでも見かける『北熊』は、『支那そば』を名乗っているので、未訪問にしていましたが、用事で出かけて昼を過ぎ、空腹を抱えながら駐車場があるラーメン店を探し回っていたところで、黄色いテントに赤い文字とロゴが見えてきたのが『北熊・長嶺店』。広い駐車場があるのを見つけたので、『ま、いいか。』と入ることにしました。
平日のお昼時を少し過ぎた店内には誰も先客がいないので、広々とした感じでしたが、店内はカウンター12席だけで、テーブルは置かれていません。背後の壁際には、長椅子のようでもあり物置台のようでもある、細長い木製ベンチがあって扇風機が載っていたので、荷物はそちらに置いてカウンターに向かいます。厨房には比較的若くみえる男性が一人。冷水用のグラスは冷蔵庫から取り出してくれて、炎天下の熱いラーメンに向かう前に、生ビールのジョッキ並みの配慮は、とてもうれしかったです。
メニューには「札幌の味」を謳うカテゴリーがあって、『札幌支那そば』はもちろんですが『ヘルシー支那そば』がこのカテゴリーにあるのは、なぜなのでしょう。ネットで検索すると、札幌市内に『らーめん北熊』という店が存在しますが、北熊とは全く無関係。それにしても北の熊とは北海道を意識しているのでしょうか?熊本県の北という意味の北熊ではなさそうです。
『北熊支那そば』を注文した後、カウンター越しに厨房の作業を見ていると、グラグラと煮えたぎる湯に投入された麺は、そんなに茹でないで!!と言いたくなるほど長時間茹でられています。しかし、いまさら「麺は固めで!」と言えるような状況にはなかったので、出された麺で味わうしかないと腹を決めて観察続行。
「お待たせしました」と出てきた『北熊支那そば』は、薄い黄褐色のポタージュのような不透明なスープに、トッピングはゆで卵半分と大きめのチャーシュー1枚、メンマは数本より少し多めに刻みネギ。まず、ポタージュ的外観のスープを一口。見た目のとおり、濃厚な味でコクと粘っこい感じもあって、白濁した外観は豚骨的ながらそれとは違っていますし、『支那そば』のネーミングから連想される醤油ベースでもありません。
調べてみると、どうやら鶏ガラをベースに豚の背脂を合わせているらしいのですが、長嶺店の1杯には、検索情報の画像のような背脂は浮かんでいませんでした。ともかく豚骨ベースの熊本ラーメンではない、工夫された独特のスープらしいです。しかし遺憾ながら、“白い粉”投入シーンを見た先入観?ゆえか、甘くベタつくような感覚が強く残って気になります。水を口に含み、漱いだくらいでは落ちないのがこの甘ったるいベタつき。本来は★4つレベルのスープだと思いつつも、これだけ残ってしまうと★2つ。
麺は、なるほど札幌ラーメン的です。中太で縮れが入り黄色が強い麺は、かなりの時間茹でられたにもかかわらず、コシがまだしっかりしていてふやけた感じはありません。ツルツルとした感じはスープとよく合っていい感じです。麺は★4つ。お値段は690円としては少々トッピングが物足りない感じがします。価格満足度はやや割高感があって★2つ。
『北熊』は熊本県内だけではなく、なぜか遠く三重県の松阪にも出店しているようです。総本店を名乗る店が熊本市内にあるので、広い意味では熊本ラーメンなのかもしれませんが、麺は札幌のものに近いオリジナルの熊本ラーメンということでしょう。にもかかわらず『支那そば』と名乗る理由はよくわかりません。
そういえば1972年の沖縄返還後、「沖縄そば」に対して公正取引委員会が「そば粉を含まないのに、そばと呼ぶことはまかりならぬ」と禁止を意図したことに反対が起こり、特例的に「沖縄そば」と呼ぶことが“認められた”わけですが、その時に「それなら、『中華そば』や『支那そば』も禁止しましょうね。」と反論したら、公正取引委員会はどう答えたかな・・・と、いつも想像するのでした。
所在地住所:熊本市東区長嶺南3丁目1-102
電話 番号:096-383-1003
営業 時間:11:30~15:00、18:00~22:00
店 休 日:不明(「水曜か木曜」としているネット情報あり)
サ イ ト:なし
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