![なごみや・味噌麺(白味噌)](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjjXowadHekykzm_nCjHBYaIkwK7EkcwNffqMAfaOXoYh0vS4I6vidElqjsOI_12_btr8ucoQJQ3DB3kdwyaXE68LPLlkWi3F7SQpT051gQAvJsST5k9bVfjS7en3-pxmz7DVJKSRMjBagK/)
= なごみや =
味噌麺(白味噌) 650円
価格の満足度:★★★☆☆
麺の満足度 :★★★★★
スープ満足度:☆☆☆☆☆
具の満足度 :★★★☆☆
総合 :☆☆☆☆☆
熊本市の中心繁華街でランチタイム営業をしているラーメン店は、チェーン店を除いてほぼすべて足を運んだつもりでいたところ、熊本市役所の西側に一軒、足を運んだことがないお店があることに気づいたのは比較的最近でした。実は2005年から営業しているとのことなので、迂闊にも気づかなかったわけです。しかし、気づいて以降も「つけ麺」の暖簾が出ていたので足を運ばずにいたところ、ラーメンをやっていることがわかったので、訪問することに。
![なごみや・店内のTVリポーター色紙](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiZSjzPqlqe5MMD3FJVAmfFjJp7cLy9gi7xykR-n4pvCwFxC7n82uE65tCYtKI0GXgrpgGVx7_hKY8ZWQWilpbUSsxajAFJfqsjLfNBAgUFOg8RfoIhxTOzFkIHHDe725nj-UZJ3aMoucr5/)
場所は市役所裏玄関のような西側の出入り口階段を下りたら、もう目の前・・・と言っていいくらいの近さにある有料駐車場の入ったビルの地下1階です。木材を多用した内装のお店には、カウンター7席と4人テーブル3卓、2人テーブル1卓が置かれて、思ったよりもキャパシティがありました。壁には地元TV局が番組取材に来た時のものらしきサイン色紙があちこちに飾られていて、注目店であることがわかります。
![なごみや・店内](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgTxnz_GaRcISvrgs7tTibqmR6sPhs6eAj2nYnyE7hGzyKAXK5qxbtdZjMz_t9P8TOlIXkZXHhjEQHLnoU_XyJ19JHKaZn8MXUz50H__al5Bra3Vz7nmhEyPJkuiWGKRwWcBCP5DQpWIFWu/)
カウンター席の上方の壁にメニューが書き並べられています。醤油麺、味噌麺、つけ麺の三種類が基本で、味噌については白味噌と赤味噌、合わせ味噌が選べるようなので、白味噌の『味噌麺』を注文しました。待つ間店内を見回すと、カウンター脇のレジのところにスタンプカードの説明が掲げられていました。1回600円以上の食事でスタンプが1個、それを10個集めると『麺ber's CARD』(メンバーズカード)がもらえて、以降このカードを提示すればいつでも、1回600円以上なら50円割引だとか。
![なごみや・こだわり](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiTNZDWN0ez1ECg7-ZbUK2yGpzvLxiQ-H9a9bCRzhSCyh-RjehITU6KVk1H40JbLqcVMs_F4QAffPPNfgf8gwXIPAKlDjWaQijIVaTkjJ2unCdDpZQ4IAcWjX_1qghGL4PmLZtcUcoA5APt/)
壁の大きな看板には、スープの説明が詳しく書かれていて、どうやらスープは豚骨と鶏ガラがベース。醤油麺なら魚介系のいろいろな素材から作るエキスを加えた醤油ダレを、味噌麺なら信州味噌とさまざまな素材を加えた味噌ダレを、このスープで伸ばして使っているようです。読んでいるだけでおいしそうな感じがして、期待が高まります。
数分後、いよいよ味噌麺が到着。味噌ラーメンらしいスープには、背脂が浮いたところにマー油もあしらわれ、コッテリ感がありそうな感じがします。トッピングには薄手ながら大きめのチャーシューと茹でモヤシ、半熟玉子1/2に刻んだ小松菜、1/8サイズの焼き海苔1枚で、見栄えや色合いもよく考えられています。ラーメンのトッピングに小松菜は珍しいですが、小松菜は麺類とほんとによく合う食材だと思います。ではまず、スープを一口・・・
『塩辛っ!』
なんという塩辛さでしょう、塩分濃度が強すぎます。慌ててコップの水を飲んでから麺を食すと、これは実にしっかりコシがある中細の縮れ麺。食感もしっかり弾力があって一番好みのタイプです・・・が・・・あまりの塩辛さに、味わうなんてものじゃありません。我慢して水を飲みながらひたすら口に放り込むだけ。これじゃあ、あんまりです。スープももう一回口に運んでみましたが、口の中がヒリヒリして乾くほどの塩辛さ。もうスープを口にするのは断念しました。とにかく麺とトッピングだけ、できるだけスープを切って味わうだけにしたのですが、ここに至って我慢も限界。コップ半分の水を丼に注いで塩分を薄めました。
水で希釈したスープに麺をくぐらせて味わってみると、ああもったいない、何と素晴らしい麺なのでしょう。それなのに麺の味も風味も、スープが台無しにしてしまっているのです。
『ばんから』に続いて・・というより輪をかけて、耐え難く塩辛いだけのラーメン。調理している方々には申し訳ないですが、スープには全く手をつけずに残し、味噌のモヤに隠れて底に沈んでいる麺とチャーシューを救い上げて食べ、水で口をすすぎました。
![なごみや・スタンプカードの説明](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh87qq6REFRvWXnIMLwLxAX6cnW1gH034YKDCsgwtheAEV0I-WA9jTYCQTNWIfnlsHVZvFnC9kt_4bHEDG7JBj-cOt6yVGzwfAt9V5isg7UTdq4wlRqgKPgmRiJ6VI9KJSWg4X9z-HHy9lC/)
21世紀に入って開業したような新しいラーメン店は、既存店との競争に勝ち残ってリピーターを獲得しようと意欲的に新メニューを開発したり、さまざまな創意工夫にはとても熱心なのが常。そこには若いクリエイターやカリスマ的な人物がいたりすることも多いようで、若い人たちから熱烈な支持を受けているのには、それなりの理由はあるんだと思います。壁の看板に書かれたものを読む限り、このお店も素材へのこだわりなどオーナーの姿勢や熱意は強く感じられました。
けれど、味づくりの一番の基本であるはずの塩加減が、近年どんどん濃くなっているように感じます。それではせっかくの素材の味が活かされずもったいない。極論すればダシのうまみと僅かの塩気があれば味わえるはずです。味覚や嗜好の変化の動向にひとり抗うことはできないとしても、子どもの頃からファーストフード、コンビニ弁当などで濃い味に親しんだ世代が調理人になって、その塩分濃度を標準にしてしまうのは、仕方がないのかもしれませんが、手ごろな価格の外食では、素材の味を味わう楽しみが本当になくなってしまいました。
![なごみや・外観](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjQHR8-rWlSdsh713quXLdAZ0yfYq57RxGvD8wT6b8THNlq_4kqDPyFnDE94uOX_oGU3O-ku54sMq0xGA9g9SJw67h0-Fxqh8gsXXwE57eMvK_qQ4cYcIF1tf6xDwlZw5OFc1oswzNcRBU8/)
これからのラーメン店は、麺の硬さの指定だけではなく、スープの塩気も「ごく薄め」「薄め」「普通」とリクエストできるようなシステムにして欲しいと思います。というわけで、麺は満点★5つ、スープは論外の★なし。トッピングのチャーシューは面積のわりに厚さが2ミリほどしかないので、食べようと箸でつまむと崩れてしまい、探し出すのに苦労しました。見た目のバランスはよく小松菜とモヤシがうれしいですが、チャーシューが物足りず、トッピングは標準クラスの★3つ。コストパフォーマンスも標準的なところでしょうか。総合はスープの塩辛さゆえに★なし。
お店を出てからも、ただでさえラーメンの後は喉が渇くところ、ナトリウム・イオン濃度が上がった身体は、拮抗するカリウム・イオンを欲し始めたようで、無性に果物系かスイーツ系を口にしたくなり、下通に昨年オープンしたイタリア系ジェラートのお店に駆け込んで“中和”しました。
所在地住所:熊本市中央区手取本町3-11 花花ビルB1F
電話 番号:096-323-7538
営業 時間:11:30~15:00,18:00~翌 2:00(祝日18:00~22:00 )
店 休 日:日曜
サ イ ト:
http://www.nagomiya.biz/