「黒味ラーメン」
680円
価格の満足度:★★★★☆
麺の満足度 :★★★★☆
スープ満足度:★★★★★
具の満足度 :★★★★★
総合 :★★★★★
夜の繁華街銀座通りの一角に、ラーメン店らしき看板があるのを発見したのは比較的最近のこと。見かけたのは、北区徳王にある『王ちゃんラーメン』と同名の看板・・と思っていたら、ごく短期間に『黒味拉麺』に変わっていました。
下通りの西側、居酒屋やスナックばかりが並ぶ歓楽街周辺には、新旧のラーメン店がひしめいていますが、南東側は“特殊浴場”街になっているせいか、『龍の家』『一蘭』『肥後 大勝軒』『大金豚』などが、周縁部にかろうじて点在するエリアです。その場所を選んであえて出店した『黒味拉麺』は、雑居ビル1階エントランスホールの一部を囲って店舗にした感じで、ガラス引き戸で仕切られてはいますが、入店は銀座通り歩道側の入口と表示された引き戸から。
膨らんだ小銭入れに680円があるか確かめると、なんと678円。一枚あった5円玉が10円玉なら足りたんだけどなぁ。消費税upのトバッチリで増えた1円・5円玉を恨んでも仕方なし。千円札投入のお釣りで小銭がさらに増えて・・・・と、チケット購入に手間取っていたら、カウンター内で店員さんがチケットを待ち構えていました(^^;
『呑龍』さん、ここまで速くとは言わないけど、やっぱり麺類はスピード感が大事ですよぉ。
「黒味ラーメン」のスープはさすがに黒っぽい・・と思ったら、表面に浮かぶマー油の黒褐色で、赤だし味噌汁のよう。しかしトッピングとマー油の下から麺に絡まって姿を現すスープは、黒灰色と言った方がいいのかもしれません。一口すすってみると心配したイカ臭さはなくむしろ上品でまろやかな味わい。塩分は濃い目に走るのではなくむしろ控えめな感じで、これはいい!人工的な感じや食後に口に粘りつく感じもしない、とてもいいスープには大満足の★5つ。
これなら!と麺を口に運んでみると、ストレートでやや細めの熊本麺はほどよいコシがあって生っぽさはなく、とてもいい感じ。もう少し太めならベストなのですが、★5つに近い4つ。トッピングはチャーシュー2枚に半熟卵1/2、1/8サイズの焼き海苔1枚、刻みキクラゲに刻み細ネギ。チャーシューはスープや麺とよく調和する味付けで、このお値段としてはトッピングの充実感があり★5つの満点にしました。変わりメニューですが、総合も満点の★5つ。
新しいお店ながら、熊本ラーメンの王道をゆきつつ特徴を出そうという意気込みを感じることができるお店です。
お客さんと話すのが大好きとのことですっかり意気投合してから、店のロケーションについて尋ねると、正直なところ厳しいとのこと。歩く人の通りが少ないエリアで、お店の存在がなかなか知られないのが悩みの種だとか。熊本ラーメンを食べ歩いていることを伝えると、「どこの店が一番おいしかったですか」と逆質問。『大将軍』のチャーシューは絶品だと答えると、店長さんの表情には確かに同意のサインが。
さらに、熊本ラーメンとしてはトラディショナルな『こむらさき』も好みだと伝えると、店長俄然張り切って「上通りじゃなくて、並木坂の方ですね?」と畳み掛けるので、そうだと返答すると明かしてくれたのは、ラーメン店で仕事がしたくて『こむらさき』本店(並木坂の店)で長く働いたものの、事情あって一度はラーメン界(?)から離れたという話でした。
しかし夢捨てがたくラーメン界に戻り、仕事を探してここの店長に起用されたそうな。現在は、別にいるオーナーから「この店を譲ってもいい」と言われながらも、安直な道は選ばす、数年後に自力で自分の店を出すことを目標にしているのだそうです。他にもいろいろな話で思いがけず20分ほど話が続き、店長の意気込みと夢でさらにおいしさは倍加。何だか気持ちまで暖かくなってお店を後にしました。
店長の夢が実現するといいなぁ。
所在地住所:熊本市中央区下通1丁目10-37 ギンザプラザ5ビル1F
電話 番号:080-4695-9580
営業 時間:月~木・日・祝11:00~翌 5:00、金・土・祝前日:11:00~翌 6:00
店 休 日:無休
サ イ ト:なし
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